WirelessWire News Technology to implement the future

by Category

ノキア、マップ事業の売却を検討 ー ユーバーなどに打診(Bloomberg報道)

Nokia considers selling HERE maps

2015.04.13

Updated by WirelessWire News編集部 on April 13, 2015, 11:13 am JST

フィンランドのノキア(Nokia)が同社の地図事業「HERE」の売却を視野に、複数の企業に買収の打診を行っているという。Bloombergが情報筋の話として米国時間10日に報じた。

Bloombergによれば、ノキアは「HERE」事業の売却を通じて債務圧縮と無線通信事業の強化を図りたい考え。売却先の候補としては、世界各地で配車アプリ/サービスを提供する米ベンチャーのユーバー(Uber)や複数のプライベート・エクイティ会社、ドイツの自動車メーカーがつくるグループなどが挙げられており、早ければ今月中にも入札が行われるという。

ノキア「HERE」の前身は、同社が2008年に81億ドルで買収したナブテック(Navteq)で、現在はさまざまなカーナビ・メーカーのほか、マイクロソフト(Microsoft)やアマゾン(Amazon)、ヤフー(Yahoo)などにもデータを提供している。Bloombergでは同事業の評価額が現在約20億ユーロとみられているとし、売却額がノキアの希望に達しない場合には売却が見送られる可能性もあると記している。

Bloombergは、ノキアがHERE売却で得た資金を使って、債務圧縮による債権の格付け引き上げを狙うほか、以前から可能性が取り沙汰されているアルカテル・ルーセント(Alcatel-Lucent)の無線通信事業買収に資金の一部を振り向ける可能性があるとするアナリストの見方を紹介している。またこの話題に触れたZDNetでは、マイクロソフトの検索エンジン「Bing」にHEREのデータが使われていることなどから、マイクロソフトによる買収の可能性も十分にあり得ると推測している。

【参照情報】
Nokia Weighs Sale of Maps Business to Focus on Networks - Bloomberg
Might Microsoft buy HERE maps (this time) if Nokia sells it? - ZDNet
Nokia may be looking to offload HERE Maps - PocketNow

WirelessWire Weekly

おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)

登録はこちら