音楽ストリーミングサービスを提供するスウェーデンのスポティファイ（Spotify）が欧州時間9日、新たに5億2600万ドルの資金調達を行ったという。米国時間10日付でWSJなど複数の媒体が報じている。

WSJによれば、今回の投資ラウンドは今年4月に開始されていたもので、ゴールドマンサックス（Goldman Sachs）、英資産運用会社のベイリー・ギフォード（Baillie Gifford）、ランズドーン・パートナーズ（Landsdowne Partners）、リンケルバーグ・キャピタルズ（Rinkelberg Capital）、加ヘッジファンドのサンベスト・キャピタル（Sunvest Capital）、ディスカバリー・マネージメント（Discovery Management）などが資金を提供。また、北欧の大手携帯通信事業者であるテリアソネラ（TeliaSonera）が1億1500万ドルを投資し、スポティファイとメディア配信やカスタマーインサイト、データ分析、広告などで協力していくことになったという。

今回の増資で、スポティファイの評価額は最終的に85億2000万ドルまで上昇したという。

音楽ストリーミング市場では、現在スポティファイが首位の座にあるが、米国時間8日にアップル（Apple）が新たな音楽サービス「Apple Music」を発表したことで、さらなる競争激化が予想されている。なお、スポティファイは現地時間10日に、登録ユーザー数が全体で7500万以上になり、有料ユーザー数も2000万を突破したとするデータを明らかにしている。

同社は先月行ったイベントのなかで、新たに動画・ポッドキャスティングビジネスに参入する計画を発表しており、WSJでは調達した資金の一部がこうした新たなビジネスに使われる可能性を指摘している。

【参照情報】
・Spotify Raises $500 Million Amid Battle With Apple - WSJ
・Spotify Valuation Tops $8 Billion as TeliaSonera Buys Stake - Bloomberg
・Spotify braces for Apple with $526 million in new money - The Verge