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欧州委員会(European Commission)が現地時間16日、米チップメーカーのクアルコム(Qualcomm)の調査を正式に開始したことを明らかにした。モバイル・チップ市場におけるダンピングの疑いなどが調査の理由だという。

欧州委員会の声明によると、クアルコムは生産コスト以下の価格で端末メーカー各社にチップを販売し、競合他社を市場から締め出そうとしていた疑いがあり、この行為がEUで禁じられている「略奪的価格設定(predatory pricing)」にあたる可能性があるという。この点については、現Nvidia傘下の英チップメーカー、アイセラ(Icera)が2010年に欧州委員会に行った申し立てに端を発するものとされている。

それとは別に、クアルコムが顧客企業に対して、ベースバンドチップの仕入れ先を自社のみに限定するよう働きかけ、そのインセンティブとして価格の割引やリベート提供を行った可能性についても同委員会は調査を行うという。

欧州委員会の調査により、クアルコムの行為が独禁法違反にあたると認められた場合、同社に対して年間売上の10%にあたる金額が罰金を科せられる可能性もあるという。

欧州では過去に、インテル(Intel)が独禁法違反を理由に10億6000万ユーロの罰金を科せられたことがあった。また中国では今年2月に、クアルコムが独禁法違反で9億7500万ドルの罰金支払いを命じられていた。

欧州ではとくに昨年後半以来、米国の大手IT企業に対する風当たりが再び強まっており、欧州委員会では現在グーグル(Google)やアマゾン(Amazon)を対象にした独禁法関連の調査を進めている。またフェイスブック(Facebook)によるユーザー・プライバシー保護やアップルによる音楽配信に対してEU当局が関心を示していることも伝えられていた。

【参照情報】
Antitrust: Commission opens two formal investigations against chipset supplier Qualcomm - European Commission
Qualcomm Faces EU Antitrust Investigations Into Chip Pricing - Bloomberg
EU Launches Antitrust Investigations Into Qualcomm - WSJ

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