配車サービスのユーバー（Uber）がインド時間21日、インドの携帯通信最大手バーティ・エアテル（Bharti Airtel）と提携し、同社のネットワークを利用した無料の車内Wi-Fiサービスを乗客向けに提供していくことを明らかにした。

NYTimesなどによると、ユーバーはこの取り組みで、バーティーの4Gネットワークに接続する車内Wi-Fiサービスを、ムンバイ、デリー、バンガロールなどインドの18都市で提供していく。また乗客がバーティの電子決済サービス「Airtel Money」を料金支払いに使えるようにする。さらに、ユーバーはドライバーに対してモバイルWi-Fiルーターのデータ通信プランを割引価格で提供するという。

インドの都市部ではとくに交通渋滞が悪化していることから、乗客は無料のインターネット接続により、移動中の時間をより生産的に使えるようになるという。ただし同サービスを提供するユーバーの主なねらいは、ドライバーの囲い込みを通じた競合他社との差別化で、そのため同サービスを利用できるは「Uber」アプリで自動車を手配した乗客に限られるという。

インドでは、ソフトバンクが投資するオラ（Ola）という事業者がユーバーと同様の配車サービスを展開しており、市場シェアではオラがユーバーを上回っているという。オラは今年4月に実施した資金調達でユーリ・ミルナー（Yuri Milner）氏率いるDSTグローバール（DST Global）などから4億ドルを確保していた。それに対し、ユーバーは先週初めにタタグループの投資部門Tata Opportunities Fundから約1億ドルの出資を受けていた。

【参照情報】
・Uber to Provide Free In-Car Wi-Fi in India - NYTimes
・Uber to Offer India Passengers Free Wi-Fi - WSJ
・Uber And Ola Add Free In-Car WiFi To Their Taxi On-Demand Services In India - TechCrunch