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英国

英政府、ネットユーザーの監視強化を狙った新法案提出

2015.11.05

Updated by WirelessWire News編集部 on November 5, 2015, 13:34 pm UTC

英国でインターネット・ユーザーの監視強化を狙った新法案が政府から発表されたが、そのなかに「どのユーザーがどのウェブサイトにアクセスしたか」についての記録を1年間保存することをISP事業者に義務づける条項条項など含まれていることから、大きな波紋を呼んでいるようだ。

The Guardianなどによると、この新法案(「Investigatory Power Bill」)では、ISP(インターネットサービスプロバイダー)に対し、英国民のインターネット利用記録を最長1年間保存することを求められている。具体的な記録・保存対象となるのは、ユーザーがアクセスしたドメインのIPアドレス、日時やそのサイトから連絡を取った他のコンピュータのIPアドレスなどで、サイト上の個別ページへのアクセスや行った検索の記録などは対象に含まれない。

そのほか、同法案では警察・治安当局によるコンピューターや電話へのハッキングについてもその条件を明文化し、通常は内務省ならびに法律関係者のつくる審議会による承認が必要としながら、誘拐事件など緊急の場合にはこの承認を得なくても盗聴を行うことが可能とされているという。

インターネット・ユーザーの利用履歴データを収集・保存することは、現在米国やカナダ、他のユーロ圏の各国でプライバシーの侵害にあたるとして禁止されており、また英国内では以前同様の内容を含む「Snooper's Charter」という法案が議会で否決されていたという。

英政府による新法案提出の背景について、BBCでは一昨年に英政府通信本部(GCHQ)による大量のデータ収集行為がエドワード・スノーデン(Edward Snowden)元NSA職員によって暴露されて以来、法律的にグレイなエリアとなっている警察・治安当局によるこの種の行為を規制する新たな取り決めが必要となっていたことや、テロリストや犯罪者の監視に際して大量のデータにアクセスする必要があることなどが上げられている。

なお、新たな法案の採決は来年になる見込み。

【参照情報】
Theresa May unveils UK surveillance measures in wake of Snowden claims - Guardian
Details of UK website visits 'to be stored for year' - BBC
UK surveillance laws will keep citizens' internet history on file for 12 months - The Verge

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