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セールス支援ソフトウェアなどを提供するセールスフォース(Salesforce.com)が、モバイル端末向けの生産性アプリを開発する米ベンチャーのクィップ(Quip)を5億8200万ドルで買収することが米国時間1日に明らかになった。法人向けにサービス拡充を進めるセールスフォースが、「Microsoft Word」や「Google Docs」に対抗するクラウドベースのサービスを手に入れることになったという。

クィップの創業者であるブレット・テイラー(Bret Taylor)は、グーグル(Google)在籍中の「Google Maps」開発や、フェイスブック(Facebook)が買収したフレンドフィード(FriendFeed)の創業などで知られ、フェイスブック在籍中にはCTOも務めていた人物。同氏は2012年夏にフェイスブック退社後、クィップを創業していた。

法人市場でマイクロソフト(Microsoft)やオラクル(Oracle)などの各社と競合するセールスフォースは、最近になって企業買収を活発化させている。6月には、イーコマース関連のサービスを提供するディマンドウェア(Demandware)を28億ドルで買収することで同社と合意、また7月半ばにはデータセンター関連のデータ解析用ソフトウェアを開発する米クーラン(Coolan)を買収することも明らかにしていた。さらに、7月初めに発表されたリンクトインの買収では、マイクロソフトを向こうに回してセールスフォースが最後まで入札競争を続けていたことも報じられていた。

【参照情報】
Salesforce Buys Word-Processing App Quip for $582 Million - Bloomberg
Salesforce.com to Buy Quip for $582 Million - WSJ
Salesforce.com buys Quip for $582 million - CNBC
Salesforce Pushed Microsoft to Up LinkedIn Bid Before Deal - Bloomberg

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