世界第3位のスマートフォンメーカーである中国のファーウェイ（Huawei）が、独自のモバイルOSを開発しているとする情報筋の話を米国時間22日付のThe Informationが報じている。

The Informationによれば、ファーウェイは今後も基本的にAndroid OSから切り替える予定はないものの、グーグルとの契約が同社にとって望ましくない方向に進んだときの保険として独自のOSを開発しているという。同時に、このOS開発はまだそれほど進んでいないことや、開発作業が北欧にある拠点を中心に進められていることなども報じられているという。

ハーウェイは昨年のスマートフォン出荷台数が1億台を超え、サムスン（Samusung）に続く大手のAndroid端末メーカーとなっている。またグーグル製端末「Nexus 6P」の開発で同社に協力しているほか、最近ではハイエンド端末「P9」の投入などを通じて欧米市場への進出に力を入れていることなども広く報じられている。

The Information記事ではそのほか、過去に「iOSの模倣」と評されたこともあるファーウェイのAndroid OS用スキン「EMUI」に、同社が大幅な改良を加えようとしているとする話も報じられている。同社は昨年10月、過去にアップル（Apple）で「iPhone」のUIデザインなどに携わった経歴を持つアビゲイル・ブロディ（Abigail Brody）氏をデザイン責任者として雇い入れたことが報じられていた。同社は現在このブロディ氏を中心に「EMUI」の改良に取り組んでおり、新バージョンを今年9月にもリリースすることを目指しているという。

（女優スカーレット・ヨハンソンを起用した「P9」のTVCM）

【参照情報】
・Huawei is working on its own mobile OS in case things sour with Google - The Verge
・Huawei ‘doesn’t want to be on the crutch of Android,’ working on a mobile OS of its own -
・Huawei hedges bet on Google’s Android, plans in-house OS - Ars Technica
・How a Former Apple Designer is Updating Huawei’s Look - The Information