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スウェーデンの大手通信機器メーカー、エリクソン(Ericsson)の取締役会が欧州時間25日、ハンス・ヴェストベリ(Hans Vestberg)CEOの解任を発表した。同CEOの辞任は同日付で、同社取締役会が後任探しを続ける間、同社のヤン・フライカマー(Jan Frykhammar)現CFOが暫定的にCEOを務めることになるという。

米国や中国を中心とした4G関連の投資需要が一巡して以来、エリクソンはノキア(Nokia)、ファーウェイ(Huawei)との競争激化に直面しており、先週発表した第2四半期決算では純利益が前年に比べて24%減少、売上も11%減少したことなどが明らかにされていた。また同社の株価は過去1年間で約3割低下していたと、WSJでは記している。

こうした業績悪化を受け、エリクソン経営陣は決算発表時に追加のリストラ策を発表していたが、次の大きな収入源として期待される5G関連の投資需要が立ち上がるまでにしばらく時間がかかりそうなこともあり、Bloombergでは同社が新CEOの任命後に大型の合併買収に動く可能性もあるとするアナリストの見方を紹介している。

ヴェストベリ氏はエリクソン生え抜きの幹部で、2007年にCFOに就任、その後2010年からはCEOを務めてきていた。ただし、最近では同社による売上の水増し疑惑や、アジアや欧州での不正な商行為の疑いなども浮上し、同氏に対する批判の声も高まっていたとReutersは伝えている。

なお、ヴェストベリ氏のCEO解任発表後、同社の株価は一時約6%上昇していたという。

【参照情報】
Ericsson Chief Hans Vestberg Departs After Profit Plunge - WSJ
Ericsson Ousts Vestberg as CEO After Turnaround Plans Stall - Bloomberg
Ericsson ousts chief executive after months of criticism, shares soar - Reuters

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