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ニュートノミー(nuTonomy)というMIT発の米ベンチャー企業が、シンガポールで自動運転車を使ったタクシーの実験営業を現地時間25日に開始した。近日中に同様のサービスを開始する予定の米ウーバー(Uber)を抑えての世界初の取り組みとして、複数の媒体がこの話題を採り上げている。

Bloombergによると、ニュートノミーが開始したサービスは、6機のLidarを搭載した三菱自動車の電気自動車(EV)「i-Miev」ならびにルノー(Renault)製EV「Zoe」を改造した自動運転車輌を利用し、シンガポール市街のワンノース(One-North)と呼ばれる地域に限定して自動運転タクシーを走らせるというもの。タクシーには緊急時の対応要員となるドライバーならびにコンピュータの監視要員がそれぞれひとりづつ同乗し、利用者には無料でサービスを提供するという。また利用者はいまのところ招待者限定だが、スマートフォンアプリ経由でタクシーを呼び出すという点は従来のライドシェアリング・サービスと変わらない。ニュートノミーではこの実験を通じて、実際の利用者の反応などに関するデータを収集したい考えだという。

なおこの実験の実施期間は決まっていないが、同社では今後車輌や利用者、乗車・降車地点の数を増やしていきたい考えで、さらにシンガポール以外のアジアの都市や、欧米でのサービス実験も視野に入れているという。

ダグ・パーカー(Doug Parker)氏というニュートノミーのCTOは、自動運転タクシーの実現・普及により、シンガポール国内を走る自動車の数が現在の90万台から将来的には30万台まで減少し、道路の渋滞が大幅に緩和される可能性があるとBloombergにコメントしている。

The Guardianによると、ふたりのMIT研究者が2013年に創業したニュートノミーは、フォード(Ford)会長のビル・フォード(Bil Ford)氏やシンガポール政府などからこれまでに1930万ドルの資金を調達。また2018年のサービス正式開始を目標に、シンガポールでは今年4月から車輌の公道走行実験を進めていたという。

なお、シンガポール政府の土地交通局(Land Transport Authority)は先ごろ、自動車部品メーカー大手の米デルファイ(Delphi Automotive)にも自動運転タクシーの実験を認めており、デルファイでは来年にもこの実験を開始する考えを明らかにしていた。

いっぽう、ライドシェアリング最大手のウーバーは先週、ボルボ(Volvo)製SUV「XC90」を改造した自動運転タクシー100台を使ったサービス実験を米ピッツバーグで今月中にも開始することを発表。また同社はボルボと協力しながら全自動運転車の開発を進めることや、この開発に3億ドルの資金を投入することも明らかにしていた

【参照情報】
World's First Self-Driving Taxis Debut in Singapore - Bloomberg
Self-driving taxis roll out in Singapore - beating Uber to it - The Guardian
NuTonomy starts trials in Singapore of self-driving taxi service - PC World

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