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IPアドレスを使わずセキュアなIoT通信を実現する「NIDD」、ソフトバンクが試験サービス提供へ

2018.10.02

Updated by Naohisa Iwamoto on October 2, 2018, 12:46 pm UTC

IoTデバイスをネットワークに接続すると、インターネットなどのオープンなネットワークからの悪意ある攻撃などに悩まされることになる。ソフトバンクは、インターネットで利用するプロトコルで用いる「IPアドレス」を使わないIoT通信技術の商用環境での接続試験に成功し、試験サービスの提供を開始する。

今回ソフトバンクが用いるのは、IPアドレスを使わない通信規格の「NIDD」(Non-IP Data Delivery)である。一般にIoTデバイスがネットワークに接続して、クラウドやサーバーなどと通信するためには、IPアドレスの付与が求められる。一方で、IPアドレスが付与された機器はインターネットからのアクセスが可能であり、悪意ある攻撃を受けるリスクが高い。NIDDは、IoTデバイスにIPアドレスを割り当てずに通信が可能なため、高いセキュリティのネットワークを構築することができる。

▼NIDD技術を使用したIPアドレスを使わないデータ通信のイメージ(ソフトバンクのプレスリリースより)

NIDDは、LTEや5Gなどの国際標準を定めるプロジェクトの3GPPが規格化したもの。IoTデバイスなどの利用に向けたLTE方式のセルラーLPWA(Low Power Wide Area)通信規格であるNB-IoTの機能として規格化された。IPを使わないことにより、インターネットからの攻撃を受けにくい「高セキュリティ」に加えて、IPヘッダなどの通信内容に関わりのないデータの削減が可能になることで「低消費電力によるバッテリーの持ちの向上」「広いエリアのカバー」といったメリットも得られる。

ソフトバンクではIPアドレスを付与する既存のNB-IoT、Cat.M1のサービスに加えて、NIDD技術を導入したNB-IoTサービスを導入し、防犯や社会インフラ、農業などの多様な事業分野での利活用を推進していく。試験サービスは、サービス事業者を募って商用環境で提供を開始する。

【報道発表資料】
世界初、NB-IoT向けNIDD技術を使用した商用環境での試験サービスを開始

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。