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天安門事件30年を前に活発化する中国のAI検閲 ほか

AI News June 1st week,2019

2019.06.04

Updated by Wataru Nakamura on June 4, 2019, 11:27 am JST

英ディープマインドのAI、マルチプレイヤーの協力ゲームでも人間に対抗【New York Times】
アルファベット傘下の英ディープマインドの研究チームは、5月30日付の「サイエンス」誌に掲載された論文の中で、バーチャル空間において人間のようなチームワークを発揮するAIプログラムを開発したことを発表。このAIプログラムは、FPSゲーム「Quake III Arena」の旗取りゲームモードにおいて、人間のチームに対抗したり、人間と効率よく協力できるもの。このような技術は将来的に複数のロボットによる倉庫作業や交通量が多い場所での自動運転車のナビゲーションなどに役立つ可能性がある。

原文:DeepMind Can Now Beat Us at Multiplayer Games, Too

マイクロソフト、政策立案者向けのオンラインAIコースをスタート【Nextgov】
マイクロソフトは先ごろ、同社のAIビジネススクール上で政策立案者向けの新たなカリキュラムをスタート。このオンラインコースでは、政府の意思決定者がAIという概念について理解を深め、政府の仕事上でのその重要性について学ぶためのコンテンツが提供されるという。

原文:Microsoft Unveils Artificial Intelligence Course for Government

天安門事件30年を前に活発化する中国のAI検閲【Reuters】
1989年6月4日の天安門事件からまもなく30年を迎える中国で、AIを活用した自動検閲システムによる検閲が活発化している。中国インターネット企業の検閲担当者によれば、天安門事件に関連するコンテンツを発見・ブロックするツールは、機械学習や音声・画像認識の発達により、かつてないほど正確性が高まっているという。

原文:China's robot censors crank up as Tiananmen anniversary nears

露プーチン大統領、AI研究へのさらなる投資の必要性を主張【Tass】
ロシアのウラジミール・プーチン大統領は現地時間5月30日、AI技術開発に関する国内の会合に出席。AI研究への投資拡大や民間による投資・研究開発の促進の必要性に言及した。ロシアのマクシム・アキモフ副首相はこの会合の中で、同国のAI関連の国家プロジェクトへの融資総額が今後6年間で約13億ドルに達する可能性を挙げている。

原文:AI research requires additional funding, says Putin

ソフトバンク、5500万ドルを上回る規模の新たなAIファンド立ち上げを計画【Bloomberg】
ソフトバンクグループ傘下のアーリーステージVCであるディープコアが、AI関連スタートアップに特化した第2号ファンドの立ち上げを計画しているという。ディープコアの仁木勝雅CEOがインタビューの中で明かしたもので、新たなファンドは5500万ドル規模の第1号ファンドを上回るものになる見込みだ。

原文:SoftBank Plans Second AI Venture Fund of More Than $55 Million

LG、トロントのAI開発拠点の責任者にダリン・グラハム氏を採用【ZDNet】
韓国LGは現地時間5月29日、同社のトロントAIラボの新たな責任者としてダリン・グラハム氏を採用したことを発表。グラハム氏はカナダでトップクラスのAI研究所である「ベクターAI研究所(Vector Institute of Artificial Intelligence)」の創立メンバーで人工ニューラルネットワークの専門家として知られている。

原文:LG hires new Toronto AI head

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中村 航(なかむら・わたる)

1985年生まれ。福岡県福岡市出身。翻訳者。テクノロジーやファッション、伝統工芸、通信、ゲームなどの分野の翻訳・校正に携わる。WirelessWire Newsでは、主に5G、セキュリティ、DXなどの話題に関連する海外ニュースの収集や記事執筆を担当。趣味は海外旅行とボードゲーム。最近はMリーグとAmong Usに熱中。