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橋田浩一(はしだ・こういち)

データの分散管理でこころの自由と価値の共創を実現します

Utilization of Personal Data by Decentralized Management

2022.06.20

Updated by Schrodinger on June 20, 2022, 10:52 am JST

中央集権的なAIにより生成されたデータと過剰な注意経済(attention economy)が不正な介入を精緻化し、こころの自由と価値創造を毀損することで、エコーチェンバー(echo chamber)への引き込み、フェイクニュース、誹謗中傷、様々な対立や軋轢、そして犯罪にまでつながるケースが多発しています。課税、防犯、公衆衛生のような公共性の高い目的等には他者による集中管理が必須になる場合があるのは確かですが、基本的なパーソナルデータ(PD)は個人個人が分散管理したほうが、安全性が高いと同時にその価値を最大化できるはず、というのが橋田先生の主張です。

ここでパーソナルAI(PAI)という概念が登場します。これは汎用性の高い人工知能ではなく、ある特定個人に合わせて最適化された情報あるいはサービスを提供しようとする考え方です。汎用的で中央集権的AIをパーソナルAIで置換し、不正な介入を減殺(げんさい)させると同時に、パーソナルデータ(PD)を分散管理することで、こころの安らぎや活力の増大が見込まれるはず、という考えでもあります。

データの集中管理は、本人同意だけでは当該データが使えない、機微な個人情報が使いにくい、管理が集中するので危険(1千万人のデータを1千万円以下で盗める可能性がある)であるのに対し、分散管理であれば、データ自体が名寄せされているので(個人にとって)価値が高く、本人同意だけでデータが使え、機微な個人情報も本人が活用でるのです。加えて、管理が分散するということは盗むためのコストが間尺に合わない、ということでもあります。

また、パーソナルデータの分散管理は個人の能力開発を、養育コホートと塾考支援の観点からサポートする可能性があるのだそうです。そして、そのためのツールも既に用意されています。当日はこのツールを実演いただきつつ、データの分散管理の価値を体感していただくことにしましょう。(竹田)

募集要項
6月22日(水曜日)19:30開始
データの分散管理でこころの自由と価値の共創を実現します

橋田浩一(はしだ・こういち)橋田浩一(はしだ・こういち)
理化学研究所・革新知能統合研究センター分散型ビッグデータチームリーダー、東京大学大学院情報理工学系研究科 附属ソーシャルICT研究センター・教授

1981年東京大学理学部情報科学科卒、86年同大学院理学系研究科博士課程修了。86年電子技術総合研究所(現在の産業技術総合研究所)入所。88年から92年まで(財)新世代コンピュータ技術開発機構(ICOT)に出向。2013年東京大学大学院情報理工学系研究科ソーシャルICT研究センター教授。17年理化学研究所・革新知能統合研究センター分散型ビッグデータチームリーダーを兼務。専門は自然言語処理、セマンティックウェブ、および人工知能。

・日程:2022年6月22日(水曜)19:30から45分間が講義、その後参加自由の雑談になります。
・Zoomを利用したオンラインイベントです。申し込みいただいた方にURLをお送りします。
・参加費:無料
・お申し込み:こちらのPeatixのページからお申し込みください。


「シュレディンガーの水曜日」は、毎週水曜日19時半に開講するサイエンスカフェです。毎週、国内最高レベルの研究者に最先端の知見をご披露いただきます。下記の4人のレギュラーコメンテータが運営しています。

原正彦(メインキャスター、MC):東京工業大学・物質理工学院応用科学系 教授原正彦(メインコメンテータ、MC):東京工業大学・物質理工学院・応用化学系 教授
1980年東京工業大学・有機材料工学科卒業、1983年修士修了、1988年工学博士。1981年から82年まで英国・マンチェスター大学・物理学科に留学。1985年4月から理化学研究所の高分子化学研究室・研究員。分子素子、エキゾチックナノ材料、局所時空間機能、創発機能(後に揺律機能)などの研究チームを主管、さらに理研-HYU連携研究センター長(韓国ソウル)、連携研究部門長を歴任。現在は東京工業大学教授、地球生命研究所(ELSI)化学進化ラボユニット兼務、理研客員研究員、国連大学客員教授を務める。

今泉洋(レギュラーコメンテータ):武蔵野美術大学・名誉教授今泉洋(レギュラーコメンテータ):武蔵野美術大学・名誉教授
武蔵野美術大学建築学科卒業後、建築の道を歩まず、雑誌や放送などのメディアビジネスに携わり、'80年代に米国でパーソナルコンピュータとネットワークの黎明期を体験。帰国後、出版社でネットワークサービスの運営などをてがけ、'99年に武蔵野美術大学デザイン情報学科創設とともに教授として着任。現在も新たな表現や創造的コラボレーションを可能にする学習の「場」実現に向け活動中。

増井俊之(レギュラーコメンテータ):慶應義塾大学環境情報学部教授増井俊之(レギュラーコメンテータ):慶應義塾大学環境情報学部教授
東京大学大学院を修了後、富士通、シャープ、ソニーコンピュータサイエンス研究所、産業技術総合研究所、米Appleにて研究職を歴任。2009年より現職。『POBox』や、簡単にスクリーンショットをアップできる『Gyazo』の開発者としても知られる、日本のユーザインターフェース研究の第一人者だがIT業界ではむしろ「気さくな発明おじさん」として有名。近著に『スマホに満足してますか?(ユーザインタフェースの心理学)(光文社新書)など。

竹田茂(司会進行およびMC):スタイル株式会社代表取締役/WirelessWireNews発行人竹田茂(司会進行およびMC):スタイル株式会社代表取締役/WirelessWireNews発行人
日経BP社でのインターネット事業開発の経験を経て、2004年にスタイル株式会社を設立。2010年にWirelessWireNewsを創刊。早稲田大学大学院国際情報通信研究科非常勤講師(1997〜2003年)、独立行政法人情報処理推進機構・AI社会実装推進委員(2017年)、編著に『ネットコミュニティビジネス入門』(日経BP社)、『モビリティと人の未来 自動運転は人を幸せにするか』(平凡社)、近著に『会社をつくれば自由になれる』(インプレス/ミシマ社)、など。

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