December 17, 2025
岩元 直久 Naohisa Iwamoto
WirelessWire News編集長。日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。ITジャーナリスト、フリーランスライターとしても雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。
電力と通信。これまで個別に整備されてきた2つのインフラだが、AIの利用拡大や通信トラフィックの増加に伴い、連携する必要性が高まってきた。例えば、AIの膨大な処理を実行するデータセンターでは大量の電力を必要とする。電力と通信を別々に整備する前提が限界に近づき、再生可能エネルギーなどの電力インフラを適切に配置するといった取り組みが求められる。こうした電力と通信の効果的な連携を推進する取り組みを「ワット・ビット連携」と呼び、国内での議論が高まってきている。
総務省と経済産業省は2025年3月から「ワット・ビット連携官民懇談会」を開催し、電力・通信・データセンター事業者の連携によるインフラ整備のあり方を議論している。その成果の1つとして2025年6月に公表されたのが「ワット・ビット連携官民懇談会取りまとめ1.0」(以下、取りまとめ1.0)だ。
取りまとめ1.0では、大きく3点が取り上げられている。1点目が直近のデータセンター電力需要への対応。新たな電力インフラ整備を待つのではなく既存の系統設備を活用した短期的なデータセンター需要に対応する方法を検討する。2点目が中期的な視点での新しいデータセンター集積拠点の実現。計算資源を効率的に運用するために、電力・通信インフラを整備した拠点を複数整備する。3点目が将来を見据えた構造転換としてのデータセンターの地方分散、高度化の推進。将来的な環境変化を視野に入れながら、データセンターの地方分散の推進と運用の高度化に取り組む。
取りまとめ1.0の公表を受けて、ワット・ビット連携のインフラ整備は官民での具体的な実装議論に進む段階にフェーズが移っている。こうした状況から、総務省と経済産業省は2026年1月13日に「ワット・ビット・コネクトフォーラム」を開催する。多様な立場からの知見を持ち寄ることで、ワット・ビット連携の技術動向や、データセンターを核とした地域活性化の将来像を共有し、参加者同士の理解を深め合うことを目的とする。参加費は無料、参加申し込みは、下記の発表資料のリンク先から。
【報道発表資料】
・「ワット・ビット・コネクトフォーラム」の開催(総務省)