マイクロソフト（Microsoft）が人気ゲーム「Minecraft」の開発元であるモヤン（Mojang）と、同社の買収をめぐる交渉を進めているとする情報筋の話を複数の媒体が報じている。

NYTimesによれば、買収金額は20億ドル以上になる見込みで、両社は早ければ今週中にも合意に至る可能性があるという。ただし、現時点で買収は確定ではなく、今後物別れに終わる可能性も残っているという。

「Minecraft」はスウェーデンのゲームクリエイターであるマーカス・ペルソン（Markus Persson）氏が2009年にPC向けにリリースしたゲーム。レゴのような立方体のブロックを使ってさまざまなものを作成できる同ゲームは、これまでにマイクロソフトの「Xbox」やソニーの「PlayStation」、スマートフォンなど多くのプラットフォーム向けにリリースされており、全世界で5000万本以上を売り上げている。ただし、現時点ではマイクロソフトの「Windows Phone」や「Windows 8」のグラフィカルインターフェイスには対応していない。

モヤンは「Minecraft」の開発・運営を目的として2010年にストックホルムで設立され、昨年の売上は2億9100万ドル、利益は1億1400万ドルであったという。

この買収が実現した場合、マイクロソフトにとってはサトヤ・ナデラ（Satya Nadella）氏のCEO就任以来最大の買収となる。今年2月にCEOに就任したナデラ氏は、マイクロソフトにおけるゲーム事業の位置付けについて、PCおよび携帯電話分野での勢力拡大の足がかりになるものとの見方を示していた。

なお、Bloombergの情報筋によれば、同買収が実現した場合にも、同ゲームはXboxの競合を含めた各プラットフォームで提供される予定だという。

[Official Minecraft Trailer]

【参照情報】
・Microsoft Near Deal to Buy Minecraft Maker Mojang - WSJ
・Minecraft Creator's Route From Rags to Riches - WSJ
・Minecraft Is Expected to Be Acquired by Microsoft - NYTimes
・Microsoft Near $2 Billion Deal for Minecraft Maker - Bloomberg