フェイスブック（Facebook）が米国時間23日、ニックネームのみで利用できる新たなiOS用モバイルアプリを米国のユーザー向けにリリースした。

「Rooms」では、各ユーザーが自由にテーマを設定したメッセージボードを作成でき、個人的な招待またはQRコードを使用したリンクによって他のユーザーを誘うことができる。参加者は好きなボードごとに好きなユーザーネームを設定でき、利用にあたっては最低限ユーザーネームがあればいいという（ただし、セキュリティ上の理由、他の端末からボードに入る場合やアプリを消した後改めて再開した場合などのためにEメールなど他の情報の登録も推奨されている）。

各メッセージボードへはモバイルアプリのみでアクセスが可能で、テキスト、写真、動画の投稿ができる。また、ボードを作成したユーザーは色や背景から制限年齢、投稿のルールまで様々な設定ができるほか、デフォルトの「Like」ボタンを他の動詞に切り替えることもできるという。なお、同サービスはフェイスブックからは完全に独立したもので、ユーザーはフェイスブックアカウントや同SNS上の友人などとはつながることはないという。

同アプリの開発プロジェクトについては、昨年から開始されていたことや、フェイスブックが買収したブランチ（Branch）から入社したジョシュ・ミラー（Josh Miller）氏がプロダクトマネージャーを務めていることが伝えられていた。ミラー氏によれば、同アプリはユーザーが自分と同じ興味・関心を共有する人々を見つけるためのものというコンセプトで開発されたという。また、現時点では収益化の具体的予定はないものの、今後プレミアム機能や広告などでの収益化を目指す可能性はあるといい、この場合はボードの作成者とフェイスブックが収入を分け合うような形も想定しているという。

【参照情報】
・Facebook's new Rooms app brings bite-sized forums to your iPhone - The Verge
・Facebook Unveils Its Own Anonymous App - Re/code
・Facebook's Rooms App Is a Flashback to Internet Bulletin Boards - NYTimes