フェイスブックによるユーザーメッセージのスキャン問題、集団訴訟へ発展
2014.12.25
Updated by WirelessWire News編集部 on December 25, 2014, 14:00 pm JST
2014.12.25
Updated by WirelessWire News編集部 on December 25, 2014, 14:00 pm JST
フェイスブック(Facebook)が、広告販売促進に役立てるためにユーザーのメッセージの中味をスキャンしていたことが、ユーザープライバシーの保護を定めた法律に違反するとして、同サービスのユーザーが同社を訴えていた訴訟で、米国時間24日にオークランド(カリフォルニア州)の連邦地裁でこの訴えを却下するよう求めていたフェイスブック側の要請を退ける判断が下された。これにより、フェイスブックは今後集団訴訟を争うことになるという。
この問題は今年1月、フェイスブックを利用する2人のユーザーが、プライベートメッセージで共有したウェブリンクを勝手に参照されたとして、同社を訴えていたもの。フェイスブックは当該メッセージを参照した後、共有されたサイトのフェイスブックページに「Like」を追加し、ターゲット広告に利用していたとされている。これに対し、フェイスブックはこうした行為が電子通信プライバシー保護法(Electronic Communications Privacy Act)が規定するサービスプロバイダーによる通常業務の例外に含まれるとして、その合法性を主張し、オークランド地裁に対してユーザー側の訴えの却下を求めていた。
Bloombergによると、今回要請棄却の判断を下したフィリス・ハミルトン(Phyllis Hamilton)連邦地裁判事は、「フェイスブックがターゲット広告に関する詳細な情報提供に前向きではないため、プライベートメッセージの参照がどのように通常の業務にあたるかは判断しかねる」などとコメントしているという。
なお、Bloombergによれば、フェイスブックは2012年にこうしたスキャン行為を中止したとしているが、ウィルス対策やスパム防止など他の目的に役立てるためのプライベートメッセージのスキャンは現在も行っているという。
【参照情報】
・Facebook Fails to Dismiss Privacy Case Over Messages - Bloomberg
・Facebook must face lawsuit over scanning of users' messages: judge - Reuters
・Judge: Facebook has to face lawsuit over scanning user messages - GigaOM
おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)
登録はこちら