大きな鏡に向かって試着し、似合うかどうか自分で確認する際に、後ろ姿まで気にするほどお洒落な人は、鏡に背を向けて後ろを大きく振り返る。ちょっと不自然な姿勢ながらチェックできないことはないが、仔細に見るのはかなり厳しい。
カリフォルニア州ウォルナット・クリークの高級百貨店、ニーマン・マーカスが導入したのはMemoMi社のメモリー・ミラー(MemoryMirror)。カメラを備えた大きな姿見で、試着したドレスの静止画、動画を撮影し、画面(=鏡面)右手の大きなアイコンに触れるなど単純なジェスチャーで、鏡の前で回る自分を360度、横からも後ろからも目で見てチェックできる。服の色を変えてみることもできる。さらに、静止画も動画も当然のごとく友達とシェアすることができる。
カメラつきの鏡なので試着室の中に設置されるとなると、着替えを撮影されそうで心配ということなのだろう。このデパートでは店内のオープンな場所に設置されており、試着室で着替えてから、この鏡を利用するということになっているようだ。
しかし、そうなると似合うかどうかはっきりしないドレスを試着して、見知らぬ人がその様子を目にする可能性もあるわけで、今後、他の店舗や他の百貨店チェーンに展開していく上では設置場所などに工夫が必要かも知れない。MemoMi社は鏡(=ディスプレー)を使ったレコメンド広告などの応用も考えている模様。
【参照情報】
・MemoMi社のウェブサイト
・Neiman Marcus deploys a 'Memory Mirror' for clothes shoppers
・Fashion retailer Neiman Marcus unveils digital 'memory mirror'
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