ツイッター（Twitter）がニュース・アグリゲーションアプリを提供するフリップボード（Flipboard）の買収を視野に、同社と交渉を進めているという。米国時間25日にRe/codeが情報筋の話として報じた。

Re/codeによれば、両社の交渉はツイッターのアンソニー・ノト（Anthony Noto）CFOの主導で今年初めから続いており、ツイッターはフリップボードに対して10億ドル以上の買収条件を提案しているという。

2010年創業のフリップボードはこれまでに1億6000万ドル以上の資金をベンチャーキャピタルなどから調達しており、昨年実施した資金調達の際には推定8億ドルの評価額がついていたという。また同サービスの月間アクティブユーザーは現在5000万人以上に達しているが、ただしユーザー数の増化は頭打ちになってきており、売上も年間約5000万ドル程度にとどまっているとする情報筋の話をRe/codeは記している。

この話題に触れたVenture Beatでは、ツイッターがフリップボードを買収した場合に得られるメリットとして、新聞社や出版社との提携強化を通じた売上増化を挙げている。またRe/codeでは、フリップボードの経験豊かな製品チームを獲得できることや、フリップボード創業者兼CEOのマイク・マッキュ（Mike McCue）氏がディック・コストロ（Dick Costolo）現CEOの潜在的な後継者になり得る点なども指摘している。

ツイッターは月間アクティブユーザー数が3億人を超えたものの、ユーザー数増加や売上成長のペースが投資家の期待を下回り、4月下旬の決算発表時には株価が一時20％近く下落。これを受けてコストロCEOの経営手腕を疑問視する声も上がっていた。

【参照情報】
・Twitter Has Held Talks to Acquire Flipboard - Re/code
・Twitter has reportedly been in talks to buy Flipboard for more than $1B - VentureBeat
・Twitter Shares Tumble After Nasdaq Leaks Results Early - WSJ
・Twitter Needs New Leadership - Stratechery