iSuppliは2010年5月17日、2010年第1四半期(2010年1月〜2010年3月)の世界のメーカー別携帯電話出荷状況の調査結果を発表した。総出荷台数は2億8810万台で、対前年同期比13.8%増、前期比13.9%減となった。
Nokia(37.4%)、Samsung(22.3%)、LG Electronics(9.4%)のシェア上位3社はこの1年でもシェアを伸ばしたが、4位のSonyEricsson(3.6%)はシェアを落としている。スマートフォン専業メーカーである、BlackBerryのResearch In Motion(RIM)(3.6%)とiPhoneのApple(3.0%)がシェアを伸ばした。特にAppleは1.5%(2009Q1)から3.0%に躍進している。
またMotorolaはシェアが5.8%(2009Q1)から3.0%と落ちているが、低いマージン率の大衆向け商品からDroidやBackflipなどの収益率の高いスマートフォンにシフトする戦略を反映している。iSuppliは「Motorolaはシェアを落としてはいるが、同四半期の収益は前年同期比で19%増となっている。スマートフォンへのシフトにより収益性を改善し、またシェアを取り戻すだろう」としている。
▼図1 2009年第1四半期と2010年第1四半期の携帯電話メーカー別出荷台数シェア
▼図2 2009年第1四半期と2010年第1四半期の携帯電話メーカー別出荷台数
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出荷台数は、上位4社が対前期比でマイナスなのに対して、唯一スマートフォン専業のRIMとAppleがプラスになっている。iSuppliはスマートフォンの好調は今後も続き、2010年のスマートフォンの伸び率は、携帯電話全体の11.3%に対して35.5%になるとみている。
なお携帯電話の場合、第4四半期に比べて第1四半期が伸びないというのは通常の季節変動のパターンであるという。なので対前期比がマイナスでも、対前年同期比が二桁増であるということは、2010年の成長は楽観できるということであるとしている。
▼図3 2010年第1四半期のメーカー別出荷台数伸び率
【情報ソース】
2010年5月17日のiSuppliのニュースリリース
・Changing of the Guard in Cell Phones: RIM and Apple Displace Motorola
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