iPhoneに限らず、多くのスマートフォンに、miniSDカードスロットがあればスロットを使って、なければiPhoneのケースなどの形状でminiSDカード（payWave機能搭載）を装着することで、スマートフォンにクレジットカード機能を持たせることができるサービスをVISAが提供するというプレスリリースのリークが２週間前に出て消されていたが、17日になってVISAと、このためのカードと機器--In2Pay技術を実装--を作ったDeviceFidelity社から正式発表が行われた。これによって、アメリカでiPhoneを「おサイフケータイ」のように使うことができるようになる。

使えるのはVISAが展開している非接触ICカード決済システム「payWave」に対応している店舗。iPhoneを落としたり紛失したら？とセキュリティが気になるが、利用時のパスワード入力程度の保護で、通常のカードと同様に紛失に気づいたらカード会社に電話して利用を止めることになるという。SONYとPhilipsが開発した短距離無線規格のNFC（Near Field Communication）を使っているが、FeliCaとの互換性はない、つまり日本で広く使える見込みはないようだ。

▼MobileCrunch

これとは別に、iPhoneについては、バッテリー寿命を延ばす「Juice Pack」ジャケットを売っているMophie社が、今年のラスベガスのコンシューマー・エレクトロニクス・ショー（CES）で、「Juice Pack」そっくりの、その名も「クレジット・カード・リーダー」（Credit Card Reader）ジャケットを出品したそうだが、先日のSquareの商用サービス開始など、スマートフォンを使った支払いの話題が今年は相次いで出ている。Blackberry（Research iIn Motion）とiPhone（Apple）が世界市場でシェアを拡大し、とうとうMotorolaを抜かすなど、スマートフォンの隆盛は今後も続くに違いなく、スマートフォンの利便性を向上させる動きは当面、加速するばかりではないだろうか。

【参照情報】
・Visa officially announces their case that turns your iPhone into a credit card (and we've got pics!) (MobileCrunch)
・ADDING MULTIMEDIA DeviceFidelity Announces Mobile Contactless Payment Solution for iPhone (PYMNTS.com)
・Mophie set to unveil Credit Card Reader (Slash Gear)
・Smartphones on the rise: RIM, Apple overtake Motorola in global cell phone market (MobileBeat)
・「Square」の商用サービス開始は、紙幣の「終わりの始まり」か