クアルコム、PMAにも加盟 - 非接触充電「デュアルモード」仕様の策定へ
2013.10.02
Updated by WirelessWire News編集部 on October 2, 2013, 12:39 pm JST
2013.10.02
Updated by WirelessWire News編集部 on October 2, 2013, 12:39 pm JST
クアルコム(Qualcomm)が米国時間1日、非接触充電関連の規格推進団体のひとつであるPower Matters Alliance(以下、PMA)に参加することを明らかにした。同社はサムスン(Samsung)などとともに、PMAと競合する規格を推すAlliance for Wireless Power(A4WP)を立ち上げており、先月にはWireless Power Consortium (WPC)という別の団体にも加盟したことを発表していた。
モバイル端末などの充電を想定した非接触充電技術の分野では現在、電磁誘導方式(inductive charging)の異なる技術を推すWPCとPMA、それに共鳴方式(resonant charging)の技術を推すA4WPの3つが規格標準化をめぐる争いを続けている。その影響もあり、ノキアの「Lumia」シリーズ端末やグーグル(Google)の「Nexus 7」最新バージョンなど同技術を採用した製品が一部ですでに出回っているものの、まだ本格的な普及には至っていない。
GigaOMによると、クアルコムではPMAへの加入について「統一規格実現に向けた動き」としつつ、A4WPが推す共鳴方式の技術の採用を他の団体に働きかけていく考えだという。またThe Vergeでも、「クアルコムは共鳴方式の技術を他の2団体が利用できる」との考えを持っており、同社はPMAで共同幹事(co-chair)としてデュアルモードの仕様策定を進めていくことになる、などと記している。
「Qi」(チー)規格を推すWPCには、ソニー、パナソニック、東芝など日本のメーカーをはじめ、HTCやノキア、LGなど170社を超える企業が参加しており、9月下旬にはクアルコムとベライゾン・ワイアレス(Verizon Wireless)の2社が同団体の幹事会に加わっていた。いっぽう、PMAは立ち上げメンバーのP&Gとパワーマット(Powermat)などに加え、AT&T、それにWi-Fiの普及過程で大きな影響力を発揮したとされる大手コーヒーショップ・チェーンのスターバックス(Starbucks)なども参加している。
なお、クアルコムとともにA4WPの中心メンバーとなっているサムスンでも、9月末にパワーバイプロクシ(PowerbyProxi)というベンチャー企業に400万ドルを出資したことを明らかにしていた。同社は複数の端末を同時に効率よく充電できる充電用パッドなどを開発しており、5月にWPCへの加入を発表していた。
The Future of Wireless Power with PowerbyProxi
【参照情報】
・Qualcomm joins Power Matters Alliance, hopes to 'harmonize' competing wireless charging standards - The Verge
・Wireless charging powers shift as Samsung, Qualcomm take sides - CNET
・Here's why Qualcomm just joined the PMA: Hope for a single wireless charging standard - GigaOM
・Qualcomm Now Has a Foot in All the Wireless Charging Camps - AllThingsD
・Wireless-Charging Firm PowerbyProxi Lands $4 Million Investment From Samsung - AllThingsD
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