アマゾン（Amazon）が6インチ画面搭載のタブレット端末を50ドル程度の価格で発売する計画を進めているという。情報筋の話としてWSJが米国時間7日に報じている。

アマゾンは現在「 Fire HD 6」（広告付きモデル）を99ドルで販売しており、現時点ではこれがもっとも低価格のタブレットとなっている。50ドルという価格はこの既存製品に比べて約半分の金額となるが、いまのところ部品調達コストとの兼ね合いからアマゾン側の希望する販売価格を上回る可能性なども残っているという。

WSJによると、アマゾンはこの新製品を今年の年末商戦向けにリリースする予定で、ほかにも8インチならびに10インチの液晶画面を搭載した2つの新機種も今年中にリリースされる見込みだという。

アマゾンには、電子書籍リーダー「Kindle」などで機能を絞り込んだ端末を廉価に販売することで成功を収めてきた実績があるいっぽう、先進的な技術を盛り込りこんだ「Firefone」では競合他社のハイエンド機と変わらない値段設定などが障害となり、大量の不良在庫が生じたことなども伝えられていた。

大型画面を搭載したファブレット端末の人気の高まりなどもあり、小型製品を中心にタブレット製品全体の伸び悩むなか、アマゾンとしては同社サイトで販売する商品や配信するコンテンツの導管として自社製端末を浸透させる必要性が高まっている。ただし、スペックを落とし機能を絞り込んだ低価格のタブレットに対してどの程度の需要があるかといった点については不透明な部分も残っている。

【参照情報】
・Amazon to Release $50 Tablet as It Struggles to Sell Pricier Devices - WSJ
・Amazon said to be readying $50 6-inch tablet for holidays - CNET
・Amazon reportedly making a tablet that costs just $50 - The Verge