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シスコシステムズ(Cisco Systems:以下、シスコ)は米国時間17日、全従業員の約7%にあたる5500人の人員削減を新たに行うことを発表した。ハードウェア関連事業が頭打ちとなるなか、ソフトウェア/サービス分野に事業の中心を移行していく上でのリストラと報じられている。

WSJによると、シスコは2011年以降すでに4回のリストラを実施し、あわせて約1万8000人を削減している。また昨年にはCEOの交代もあり、ジョン・チェンバース(John Chambers)氏に代わって新たにチャック・ロビンズ(Chuck Robbins)がCEOに就任していた。

シスコでは近年、スイッチやルーターといったハードウェア関連のビジネスが伸び悩んでおり、直近の第4四半期(5−7月)には、スイッチ部門の売上が2%増にとどまった一方、ルーター部門の売上は6%減となっていたという。こうした流れを受けて、同社は事業の中心をより高い利益率が期待できるソフトウェア/サービス分野にシフトする動きに着手しており、今回発表された人員削減策もこの動きの一環とされている。

この話題に触れたRecodeでは、シスコのハードウェア事業がいまだに全社の売上の約4分の3を稼ぎ出しているのに対し、成長が期待されるセキュリティビジネスは売上の約4%に過ぎないなどとして、同社の事業内容の変更には時間がかかると指摘している。

なお、シスコが同日発表した第4四半期の業績は、売上が前年同期比1.6%減の126億4000万ドルで、利益は同21%増の28億1000万ドル。また人員削減関連の費用は最大7億ドルになる見通しという。

【参照情報】
Cisco to cut 5,500 jobs in shift away from switches, routers - Reuters
Cisco Plans to Cut 5,500 Workers - WSJ
Cisco is laying off 5,500 employees - Recode

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