写真:饗庭伸
地方自治体が溜め込んだ膨大なデータがようやく生かされる。プロジェクトPLATEAUのまちづくり
2023.10.17
Updated by WirelessWire News編集部 on October 17, 2023, 07:48 am JST
写真:饗庭伸
2023.10.17
Updated by WirelessWire News編集部 on October 17, 2023, 07:48 am JST
DXはまちづくりの全てのフェーズにかかわっている
虚しい結果に終わった「オリンピック・パラリンピック」の後に据えられた国家施策にDXが挙げられる。それもこれも次々と掲げられる目標の一つに過ぎないと思われるかもしれないが、この二つには大きな違いがある。
短期間の巨大イベントをつつがなく終えるためには、権力はどうしても集中していなくてはならないが、新しい目当てとして現れたDXは、そもそも権力の分散を指向しているからだ。
コロナ禍において、私たちは自分の環境をちょっと変えてワークスペースを作った。筆者の大学の研究室では、毎週のゼミの資料をクラウドに保存する習慣が定着し、誰もプリンターを使わなくなった。企業の経営者たちは、職場の生産性を上げるためにデジタル技術を使ったさまざまな取り組みを試行錯誤した。
DXは大きな権力に引っ張られる変化ではなく、誰もがイニシアティブを取れる変化である。あちこちで、それぞれの人々がデジタル技術の助けを得て小さな試みを積み上げて自分達の環境を改善し、その積分が社会全体をじっくりと変えていく。それがDXであり、コロナ禍の後も、社会のあちこちでじっくりとした変化が続いているのである。
このDXが「まちづくり」の分野でどう取り組まれているのか、筆者の経験を紹介しその可能性を考えたい。まちづくりという言葉の意味は広く、都市計画や都市整備にかかわる合意形成から、計画の作成、空間の整備、そして整備後のマネジメントまでを指し、DXという言葉はその全てにかかってくる。今回は、そのうちの合意形成の質を向上させるためのDXについて取り上げる。
※本稿は、モダンタイムズに掲載された記事の抜粋です(この記事の全文を読む)。
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