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yomoyomo yomoyomo

雑文書き/翻訳者。1973年生まれ。著書に『情報共有の未来』(達人出版会)、訳書に『デジタル音楽の行方』(翔泳社)、『Wiki Way』(ソフトバンク クリエイティブ)、『ウェブログ・ハンドブック』(毎日コミュニケーションズ)がある。ネットを中心にコラムから翻訳まで横断的に執筆活動を続ける。

サム・アルトマンとユニバーサル・ベーシックインカムの蹉跌

先月たまたま、すべての個人に無条件でお金を支給する制度であるユニバーサル・ベーシックインカム(UBI)についての記事を続けて読んだので、今回はこの話題でいきたいと思います。

2024.08.06

ティム・オライリーとシリコンバレーの贖罪

自分が20年以上前からその言説を参考にしてきたベテランたちの何人かも70歳前後なのに気付きました。今回の主役であるオライリーメディア社の創業者のティム・オライリーも、先月70歳を迎えています。

2024.07.10

Googleからウェブサイトへのトラフィックがゼロになる日

今年のはじめにこの連載で、今こそインターネットは変化の機が熟しており、ヒューマンスケールのインターネットが再興すべきときだと訴える文章を書きました。たまたま、その続きと言える文章を最近いくつか読んだので、今回はまずはそれを紹介したいと思います。

2024.06.10

TESCREALふたたび:AGIが約束するユートピアはSF脳のディストピアなのか?

主にインターネット研究を対象とするオンライン論文誌First Mondayの2024年4月号は、「AIのイデオロギーと権力の強化」と題された特別号でした。気になる論文はいくつがありますが、もっとも目を惹いたのは、ティムニット・ゲブルとエミール・P・トーレスによる「TESCREALバンドル:汎用人工知能にみる優生学とユートピアの約束」でした。

2024.05.08

BlueskyやThreadsに受け継がれたネット原住民の叡智

少し前にBlueskyを眺めていて、マイク・マズニックが「ガチギレしてごめん。我慢ならなかった」と自身が運営するTechdirtの記事を告知する投稿をみて、相変わらず意気盛んだなと微笑ましく思った話から今回は始めたいと思います。

2024.04.15

ティム・バーナーズ=リーのオープンレターを起点に改めて考えるインターネットの統治

1989年3月12日は、ティム・バーナーズ=リーが、当時彼が勤務していた欧州原子核研究機構でハイパーテキストを利用する情報管理システムの提案を行った日であり、「ワールド・ワイド・ウェブの誕生日」とされます。

2024.03.26

「お前の手は血まみれだ」に始まる2024年のクリシェ、そしてAIの儚い未来の落としどころ

ライス大学のモシェ・バルディ教授が、Communications of the ACMの2024年1月号に寄稿した「コンピューティング、お前の手は血まみれだ」は、「棒や石で骨が折れるかもしれないが、言葉は決して私を傷つけない」という古いことわざの引用から始まります。

2024.02.15

WEIRDでいこう! もしくは、我々は生成的で開かれたウェブを取り戻せるか

インターネット起業家にしてベテランブロガーのアニール・ダッシュの文章は、以前にも「ソーシャルネットワークの黄昏、Web 2.0の振り返り、そして壊れたテック/コンテンツ文化のサイクル」で取り上げたことがありますが、彼がCEOを務めていたGlitchは2022年にFastlyに買収されており、Fasltyのデベロッパーエクスペリエンス部門のVPが現在の彼の肩書のようです。

2024.01.18

オープンソースの失われた10年と「オープンソースAI」の行方

今年も残り少なくなり、2023年を振り返る記事が出始めてますが、来年を占うというのも年末にありがちだったりします。今年最後は、自分もそういうのをやろうかぼんやり考えていたのですが、先月におけるOpenAIのサム・アルトマンの電撃的解任から数日後の復活という劇的な展開などを目の当たりにすると、毒気が抜けるというか、一寸先のことすら何も分からんよ、という気分にもなります。

2023.12.13

「テクノ楽観主義者宣言」にみる先鋭化するテック大富豪のイキり、そしてテック業界の潮目の変化

前々回「先鋭化する大富豪の白人男性たち、警告する女性たち」、前回「テクノ楽観主義者からラッダイトまで」を書いた者として、今回はマーク・アンドリーセンの「テクノ楽観主義者宣言(The Techno-Optimist Manifesto)」(解説付き日本語訳)を取り上げるのが必然と思われます。まさに大富豪の白人男性の先鋭化とテクノ楽観主義者の現在を見るうえで必読と言える内容になっています。

2023.11.07

テクノ楽観主義者からラッダイトまで

イーロン・マスク、ピーター・ティール、マーク・アンドリーセンといった「シリコンバレーのテクノクラートたち」の思想を表現する「TESCREAL」という造語が紹介されているのが注意を引きました。

2023.10.11

先鋭化する大富豪の白人男性たち、警告する女性たち

「テックブロ(tech bro)」という言葉があります。IT業界で働く男性を指しますが、ケンブリッジ英英辞典によると、社交性に欠けるのに自身の能力を過信する米国の若い男性という含意もあるようです。最近、この言葉が出てくる文章で気になったものがあります。

2023.09.11