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  • 「音楽 その光と塩」 8. 音楽とは(承前)

    2020.09.17

    前稿(「音楽 その光と塩」 7. 音楽とは)では、自分が幼い頃に浸っていた音楽の環境を、特に歌に焦点を合わせて振り返ってみました。小学唱歌から、日本歌曲、ドイツ・リート、戦時歌謡から流行歌まで、自分が何を歌っていたかの記憶を辿ってみた次第です。

  • 「音楽 その光と塩」 7. 音楽とは

    2020.09.02

    小学校に入ったとき、国語も算数も、どの教科も同じ教室、つまりそのクラスの本拠の教室は一つに決まっていて、その教室で授業を受けることになっていました。だから、高校生になって、物理は物理の教室で、化学は化学の教室で、美術は美術室で、というように、教科毎に教室を移動する習慣に出会った時には、とても新鮮で、何か偉くなったように思ったものです。

  • スーパー書評「漱石で、できている」7
    ホセ・オルテガ・イ・ガセット『大衆の反逆』

    2020.08.25

    この名著の翻訳は、いま生きているものだけで、私の知る限りでも四種類あります。中公クラシックス版の寺田和夫訳、白水社Uブックス所収の桑名一博訳、神吉敬三訳のちくま学芸文庫所収のもの、そして岩波文庫所収の佐々木孝訳、いずれも、文庫本かそれに近い普及本の形式になっていることでも、極めて人気のある原著であることが判ります。

  • 「音楽 その光と塩」 6. クラシック音楽とエンターテインメント

    2020.08.17

    クラシック音楽、とりわけ声楽の世界では、エンターテインメントとの領域区分はかなり曖昧になります。クラシックの歌手と認められている人の中には、ほとんどクラシック音楽の教育を受けなかった人もいました。まあ、現在では余りありそうにない話でしょうが。

  • エリートと教養 8 現代日本語考 3

    2020.08.10

    「言葉警察」の如き文章を、二回にわたって連ねてきました。他方で、朗読、読み聞かせ、などという業も、結構賑わいを見せているようで、アナウンサーとして一段落したような方も、その分野で数多く活躍しています。美しい日本語についても語っておかなければ、手落ちということになりそうです。

  • エリートと教養7 現代日本語考 2

    2020.08.03

    「あかとんぼ」や「でんしゃ」では、かつては冒頭のシラブルにアクセントが置かれていたのが、今は、どこにもアクセントが置かれない、平たい発音がむしろ普通になった、という論点でした。

  • 「自らの『生』を問う」 ALSを患った女性の死から

    2020.07.31

    ALSで重篤な状態に陥った患者が、SNS上で安楽死を望む投稿をし、それに二人の医師が応じた事件で、世評はいろいろと喧しい。何でも政治家や政府のせいにしたがる人々は、首相がいち早く否定的な見解を発表しないことを、手抜きとして非難する始末である。

  • エリートと教養6 現代日本語考 1

    2020.07.28

    「何とかがぁ」「どうこうしてぇ」「どうこうなったからぁ」「それでぇ」「困ってしまってぇ」──。 こんな話し方に気付かれていませんか。一つの文章が細切れに分節化されて、その分節の最後のシラブル(音節)、上の表現では斜体のシラブルだけが、特別に強調されて高音化されるのです。

  • 「音楽 その光と塩」 5. オーケストラ 承前

    2020.07.23

    オーケストラでは、予期せぬ事故が起こります。日本で大変有名になった話があります。かつて『題名のない音楽会』というTV番組で、司会の黛敏郎さんが、ゲストの指揮者山田一雄さんに、ちょっと聞きにくい話なのですが、と断って、公開の席上で尋ねられたことがあります。そのエピソードは、私も前々から聞いていて、本当かどうか知りたかったので、果たして山田さんはどう答えられるか、興味津々で見ていました。