マクロセル配下にスモールセルを効率的に配置できるソリューション「Flexi Zone」のアクセスポイントの新型もお目見えした。「Flexi Zone Micro」と名付けられた新型は、小型化が進んだだけでなく、ボディカラーもホワイトに変更され、設置場所の自由度が高まった。
2013.03.18
「Dual Band DC(Dual Cell)-HSPA+」は、DC-HSPA+の2つの5MHzの帯域を異なる周波数帯のセルに接続して通信できる技術。会場では、900MHz帯と2.1GHz帯を利用したデュアルバンドで接続したデモを行っている。左がデュアルバンド端末、右がシングルバンド端末でデモを実施。デュアルバンドのエリアでは左の端末はより高速な通信ができていることを見せた。
隣接する基地局のセルの境界線上、いわゆる「セルエッジ」では、端末のスループットが思うように得られないことが多い。このセルエッジの問題と、TDD-LTEとFDD-LTEが共存するネットワーク環境での相互運用性に着目したデモがMWC 2013のノキア シーメンス ネットワークスのブースにあった。FDD-LTEからTDD-LTEへのオフロードと、双方のロードバランシングを実現する技術の展示である。
無線ネットワークを介して通信するデータはビデオなどの大容量なものが増えている。例えばビデオのデータを考えても、今後は解像度がHDからフルHDへと高まっていけば、データ量が一層増えることになる。こうした大容量のコンテンツデータを無線ネットワークで効率よくハンドリングする技術として、ノキア シーメンス ネットワークスがMWC 2013に出展したのが「Liquid Applications」だ。無線基地局に内蔵または外付けする小型のサーバーを使って実現する。
LTEの普及が全世界で進み利用者が増えるとともに、無線区間のキャパシティを確保する技術の必要性も高まっている。MWC 2013でノキア シーメンス ネットワークスは、「Smart Scheduler」という技術のデモを行っている。スケジューラとは、端末と基地局の無線区間の周波数と時間の帯域割当を制御する機能。これを高度化した「Smart Scheduler」により、LTEネットワークのキャパシティを高められる。
データセンターなどでは一般的になっている仮想化技術を、通信事業者のコアネットワークノードにも持ち込むアイデアが披露されていた。コアネットワークノードの機能をソフトウエアで提供し、必要に応じて各機能へのリソースの割り当てを変えることで、柔軟なネットワーク制御ができる。
2012.03.09
通信事業者に対するコンサルテーションの取り組みのデモもあった。これは無線通信事業者のIP化への取り組みについて、200項目に上る情報を得てコンサルテーションする際の画面。画面下部に三角形のチャートがあり、現時点での充足状況がひと目でわかる。
通信事業者のコアネットワークにCDN(Content Delivery Node)を付け加えることで、動画の配信を最適化するデモも行われた。CDNを利用することでエンドユーザーが得られる解像度が上がるなどカスタマーエクスペリエンスの向上が期待できる。
M2Mエコシステムの1つの例として、自動車の情報を収集するデモを行なっていた。自動車の検査などに使う標準インタフェースにBluetooth通信機能を備えた端末を取り付け、Bluetoothでスマートフォンに情報を転送する。この情報をM2Mプラットフォームに伝送して、例えばエコドライブのサービスなど、各種のサービスアプリケーションから利用できるようにする。