雑誌の入れ換えの無意味の時代 前回に続いて引き続き1994年に刊行された橋本治の『浮上せよと活字は言う』を読んでいく。この本は橋本治による書物論であり、出版論である。なかでも1970年代後半以後、決定的に大きな変貌を遂げ […]
2025.11.17
千葉徳爾『はげ山の研究』を読むと、江戸時代には激しい森林荒廃があったことがわかる。では、日本史全体を俯瞰するとどうなるのだろう。そんな問いにコンパクトかつ的確に回答してくれる書物の一つがコンラッド・タットマン著『日本人は […]
2025.11.14
口から入ってくるものが知能の基盤を作る 人工知能の時代にあって、そもそも知能とは何かという問いが重要になる。最近の学説によれば、知能とは、単なる情報処理・演算装置ではなく、知能と身体性は切っても切り離せないという。AIに […]
2025.10.31
百貨店が変えたもの 「百貨店の食堂 我國だけナゼ発達したか」こう見出しのついた1930年の読売新聞のコラムで、外交官だった堀口九萬一は、「日本の百貨店では、食堂が中心になっていると言っても過言ではなかろう」としてその人気 […]
2025.10.17
働く少女、千尋 宮崎駿監督作品「千と千尋の神隠し」は正面から「労働」を扱った作品である。主人公は10歳の女の子・千尋。彼女は慣れ親しんだ友だちに別れを告げて、新しい街に引っ越して来た。ふくれっつらで親に口答えをし、怖がり […]
2025.10.08
同一性は感覚の世界ではミュートされる 知るという行為を、知らず識らずのうちに繰り返す毎日。あらためて知ることの周辺を問い直したり、原因をさぐったり、あるいはひねくり回したり、自由に歴史をたどり、世界を巡ることも。そんなこ […]
2025.10.03
※前編はこちら地域の森林乱伐と歴史的背景を論考した名著 千葉徳爾『はげ山の研究』を読む(前編) 千葉徳爾『はげ山の研究』に記されている江戸時代の事例をもう一つ紹介する。濃尾平野の北東部(東濃地域)には陶磁器生産で知られる […]
2025.09.26
未来のための再読ノート 2019年に逝去した作家の橋本治は共著も含めると200を超える著書を残した。だがその多くは現在、絶版あるいは入手困難である。没後、一部に復刊・再刊の動きもあるとはいえ、その膨大な著作の全体像を見渡 […]
2025.09.22
私たちは、森林が乱伐されると山地の保水力が低下して土砂が大量に流下し、天井川を形成したり河口部にある港湾の水深を損なったりすることを学んでいる。だから防災のためにも森林を保全すべきという認識も持っている。一方で、なぜ森林の乱伐が土砂の大量流下につながるのか、またそもそもなぜ森林の乱伐が起きるのかについて突き詰めて考えることは、なかなかないのではなかろうか。
2025.09.11
実験の現実は失敗の連続であり、科学の根幹はその失敗から学ぶ組織的な能力である。もしマルクス主義が自分を「科学的」と称するなら、その高邁な理論を今さら連呼するのではなく、むしろその理論に基いた膨大な実践(失敗)の歴史から学ぶのが筋であろう。
2025.08.22