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米国が700MHz帯Dブロックの再オークションを検討 -「売り残り」解消なるか

2010.03.24

Updated by WirelessWire News編集部 on March 24, 2010, 00:00 am UTC

米連邦通信委員会(FCC)は2008年に、従来アナログTV放送用に使われてきた700MHz帯を、携帯キャリア向けに競売にかけたが、その際に「売れ残った」Dブロックが今年夏にもオークションにかけられるとロイター(Reuter)などが伝えている。

このDブロックは、2008年1月から3月にかけて実施された700MHz(AからEの5ブロックに分割)のオークションで最低落札価格を満たす応札者が現れず、「お蔵入り」になった周波数帯。2008年のオークションの際には、民需専用ではなく、官民共同利用という位置づけで競売にかけられたが、この条件が嫌われて応札者がいなかった。

その後、意見公募などを経てこの条件の再検討を図ってきたFCCは、やはりこの周波数帯を官民で利用することに決めたようだ。なお、ここでいう官は、公共の安全に関する機関で、警察や消防、救急医療などを指す。2001年の同時多発テロや2005年の「ハリケーン・カトリーナ」などの直後、通信システムの問題点が明らかになっており、災害時に使える無線ネットワークを求める声が官の側から特に強いようだ。

この再オークションについては、夏の「早い」時期に情報が公開される見通しだが、オークションそのものは2011年の前半に実施される模様(ただし最終決定ではない)。

このDブロックには特別な事情がある。連邦政府は10年間に渡って、125億〜165億ドルを補助し、落札した通信事業者のネットワーク構築を運営・支援する計画だが、このための資金のうち60億〜100億ドルは運用費の一部に充てられる。この原資については、モバイル・ブロードバンドのユーザーが毎月1ドル程度を負担することでまかなわれるようになる可能性が高い。構築に充てられる65億ドルは追加予算で、いずれにせよ米議会の承認が必要となる。

再オークションが実施されれば、スプリント・ネクステル(Sprint Nextel)、クリアワイアー(Clearwire)、T-モバイルUSA(T-Mobile USA)など、AT&Tやベライゾン・ワイアレス(Verizon Wireless)に対抗するためより多くの周波数帯を欲しがっているキャリア各社が関心を示すものと思われる。採用される技術は、LTEなど標準化の完了しているものに限られる模様だ。

【参照情報】
U.S. eyes early summer for airwaves auction process
FCC plans to begin D Block re-auction process this summer

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