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地上波と衛星を組み合わせたLTE網 - 米通信事業者が計画

2010.04.01

Updated by WirelessWire News編集部 on April 1, 2010, 08:46 am JST

米連邦通信委員会(FCC)が、ハービンガー・キャピタル・パートナーズ(Harbinger Capital Partners:以下、ハービンガー)によるスカイテラ買収を承認。これにより、ハービンガーは自社の地上波網にスカイテラ(SkyTerra)の通信衛星を組み合わせたLTE対応ネットワークの構築を進めることになる。

ハービンガーは、地上の基地局3万6000基、自社中継網、他社(地上系)ネットワークを組み合わせて利用する計画で、また一般ユーザーに提供される携帯端末も、通常の携帯電話並みの大きさにする予定だという(衛星回線を利用する携帯端末は通常「レンガ」並みの大きさになってしまいがちだ)。

ハービンガーの計画では、同社は通信事業者に向けたホールセール事業に特化し、しかもデータ通信のみを扱うネットワーク・オペレーターになるという。ホールセールの「卸し先」としてはPCメーカーや家電メーカー、全国展開を行う小売チェーン、無線サービスを持たないサービス・プロバイダーなどを想定している。これにより、同社では2015年までに人口カバー数を2億3000万人とし、4000万人のユーザーの獲得を目指すとしている。

同社はすでにLTE端末とチップセットの開発に着手しており、対応モデムは2010年下半期に、対応携帯端末は2011年後半に提供可能になるという。

米国でも現在スマートフォン利用者の増加に伴う無線通信回線の逼迫が深刻化しつつあるが、ハービンガーが計画するハイブリッド型ネットワークがこの逼迫問題の緩和に役立つ可能性があると、このニュースを伝えたInformationWeekでは指摘している。

【参照情報】
Harbinger Plans LTE Network(InformationWeek)

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