ノキアシーメンス、英国で総額6億ドル超の3Gネットワーク契約受注
2010.04.20
Updated by WirelessWire News編集部 on April 20, 2010, 11:00 am JST
2010.04.20
Updated by WirelessWire News編集部 on April 20, 2010, 11:00 am JST
フィンランドのノキア シーメンス ネットワークス(Nokia Siemens Networks:以下、ノキアシーメンス)が、Tモバイル(T-Mobile)とハッチソン3G UK(Hutchison 3G UK:以下、スリー)の合弁事業である英モバイル・ブロードバンド・ネットワーク(Mobile Broadband Network Limited:以下、MBNL)から、6億1700万ドルに達する3Gネットワーク関連の受注を獲得。この契約により、ノキアシーメンスはネットワーク機器の供給や導入、最適化、保守運用などのサービスを提供することになる。
Tモバイルとスリーは、2008年1月にインフラ共有契約を結んでおり、2010年中にはネットワークのアップグレード構築を完了する計画だ。ノキアシーメンスはこれまでも両社に3Gネットワークインフラ機器を供給してきていた。
ノキアシーメンスは、複数の通信事業者が必要な機能を独立して利用しつつ、設備を共有できる「マルチオペレータ無線アクセスネットワーク(Multi-operator Radio Access Network:MORAN))」というプラットフォームを採用している。同プラットフォームは、2G/3G/LTEのネットワークをサポートしており、複数の通信事業者によるネットワークの共有や、GSM等既存のシステムとの統合が可能となるもの。
MBNLに対して、ノキアシーメンスはすでに機材とサービスの提供を開始しており、あわせて1万2500局あるTモバイルとスリーの基地局のうちすでに7000局を統合、またネットワーク統合の結果、3000局撤去する予定である。なお、このネットワークの保守運用の契約はスウェーデンのエリクソンが去年11月に受注している。
MBNLのマネージングダイレクター、グラハム・ペイン(Graham Payne)氏は、「スマートフォンやモバイル用ノートPCによるトラフィックの増加は、イギリスではかつてない状況であり、非常に早いペースで伸びている」と述べている。これにより、Tモバイルとスリーは、急増するモバイルブロードバンドのトラフィックに、対応していくと見られる。
日本国内では、一つの通信事業者が、複数のベンダから基地局を購入することでコストを抑えるという方針が一般的だ。それに対して、今回の英国の事例は、複数の通信事業者が一つのベンダから機器・サービスを購入して基地局のコストを抑えるというもの。
【参照情報】
・Nokia Siemens Networks Wins $620 Million UK Network Contract (Cellular News)
・Nokia Siemens wins $617 million contract(WSJ.com)
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