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2009年度携帯電話端末の国内出荷台数は4.0%減も、スマートフォンは2.1倍に急増

2010.06.02

Updated by on June 2, 2010, 15:00 pm JST

MM総研は2010年4月22日、2009年度(2009年4月〜201010年3月)の国内携帯電話出荷状況の調査結果を発表した。総出荷台数は前年比4.0%減の3,444万台となり、2年連続の減少となった。しかし、半期別出荷台数は2009年度に入り2半期連続で上昇した。

MM総研では2010年度の出荷台数は3,410万台で1.0%減となるが、2011年度に3,520万台、2012年度に3,560万台と予測し、2010年度で底打ちし、その後は僅かながら回復傾向に向かうと分析している。その理由としては、(1)スマートフォン市場の更なる拡大、(2)ローエンド端末の充実、(3)au市場における2012年7月の周波数再編に向けた買い替え施策の本格化、(4)早ければ2011年度の登場が期待されるLTE対応携帯電話端末の4つが挙げられる。とのことだ。

▼図1 携帯電話の出荷台数推移・予測
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2009年度のメーカー別出荷台数シェアは、シャープが2005年度以降5年連続で1位を獲得した。出荷台数は903万台(前年比9.5%増)でシェアは26.2%(前年比3.2ポイント増)で台数・シェアともに拡大した。

シャープの台数シェア拡大の要因としては、NTTドコモ、ソフトバンクモバイルは前年同規模を維持しつつ、au市場における存在感が大きく伸張したことがあげられる。大手3キャリア全ての市場でハイエンドからローエンドまで多種多用な製品を投入するだけでなく、「AQUOS SHOT」に代表されるキャリアの垣根を越えたシャープブランドとしての製品・プロモーション戦略が効果的に訴求できている点が大きな強みとなっている。

2位は前年同様パナソニック モバイルコミュニケーションズで520万台(15.1%)となった。3位は富士通で前年度4位から1つ順位を上げた。なお、下期では2位となっている。富士通の通期出荷台数は518万台(15.0%)となった。シェア2桁となる上位4メーカーのシェア合計が66.8%、上位6メーカーのシェア合計が78.4%を占める結果となった。

▼図2 2009年度メーカー別携帯電話出荷台数シェア
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2009年は、Apple「iPhone 3GS」を中心にスマートフォン出荷台数が急増した。2009年度通期のスマートフォン出荷台数は234万台(113%増)で前年の110万台の2倍以上となった。これは総市場(3,444万台)の6.8%を占めることになる。スマートフォン出荷台数シェアは1位:Apple(72.2%)、2位:HTC(11.1%)、3位:東芝(6.8%)、同率4位:Research In Motionsおよびソニー・エリクソン(4.3%)の順となった。2009年度はiPhone一人勝ちの様相が強かったが、2010年度以降はGoogle「Android」やMicrosoft「Windows Phone」を含めたスマートフォン市場におけるOS競争が激化しながら拡大傾向が続くだろう。MM総研では2010年度のスマートフォン市場は300万台規模に達すると予測する。

▼図3 2009年度メーカー別スマートフォン出荷台数シェア
201006021500-3.jpg

【情報ソース】
2010年4月22日の(株)MM総研[東京・港]のニュースリリース
2009年度通期国内携帯電話端末出荷概況

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