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中国編(2)中国市場での携帯電話メーカー動向

2010.10.28

Updated by on October 28, 2010, 15:30 pm JST

○中国の3G端末は、携帯電話全体に占める割合はまだ低いものの、関心は急速に高まっている。

○2G携帯で圧倒的だったノキアのブランド力は3Gでも強く関心度を集めているが、HTC、サムスン、モトローラなど、Androidスマートフォンを積極的に投入するメーカーが徐々に勢力を強めている。

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(cc) Image by Windell Oskay

3G携帯端末販売状況

中国の市場調査会社大手"易観国際"の発表によると2010年第2四半期の中国市場での携帯電話販売総数は5,916.1万台(山寨携帯1や輸入モデルを含まない)で、前期比成長率は7.5%であった。

同調査結果では同時期の3G携帯電話販売総数が611.3万台であり、その前期比成長率は65.97%であったことも発表された。

▼2010年第2四半期中国3G携帯発売数(単位:万台)
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上の図は3G携帯電話販売総数のキャリア別の販売数であるが、このレポートを参照しても前回の記事でお伝えしたとおり3G携帯市場では中国移動の独り勝ち状態ではなく3社ほぼ横並び状態であることがご理解いただけるものと思う。

3G携帯電話の比率自体は販売総数においても10.33%程度と前回の記事でお伝えしたユーザー総数の比率同様にまだまだ高いとはお世辞にも言えないが、携帯電話全体と3G携帯電話販売総数の前期比成長率を比較してもわかるとおり、徐々に関心を高めて言っていることがわかる。

  1. 山寨携帯...政府やキャリアの公式認定を受けていない携帯電話の総称(詳細

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中国で注目を集める3G携帯メーカー

では、3G携帯市場においてどのようなメーカー、機種に注目が集まっているのかを見ていきたいと思う。

▼中国3G携帯メーカー別関心度調査(2010年9月時点)
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上の図はインターネット調査会社ZDC社から発表された2010年9月時点での3G携帯電話を提供するメーカー別の関心度調査である(市場シェアではないことに注意)。

ノキアは以前の2G携帯電話の時代から中国では6割とも7割とも言われる圧倒的なシェアを占めてきたが3G携帯の市場でも率は低下するものの関心度では42.2%と依然としてトップの地位を維持している。

ノキアがトップを維持している理由には中国の人々は携帯電話などを購入する際にまずメーカーを選定し、その後その中で自分の好みにあった機種を選定するというブランド思考の傾向にあることが一因と思われる。1度築いたブランドは減少傾向にあるとはいえ根強さも備えているということであろう。

にもかかわらず同社への関心度が減少傾向にある原因としては3G携帯、特にスマートフォンにおける新勢力の台頭があげられるであろう。2位〜5位のサムスン、HTC、モトローラ、ソニーエリクソンはいずれもAndroidスマートフォンを中国で展開しており、特にHTCとモトローラは非常に積極果敢にAndroidスマートフォンを投入している。

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市場ポジションを確立しつつあるAndroid

Androidは中国市場でも非常に注目を集めているモバイルOSであり、先の関心度調査で上位に名を連ねた各社も、ノキアとアップル以外は中国市場にAndroid端末を下図のとおりに展開している。

▼中国市場でのAndroid端末発売数
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Android端末を数多く発売しているモトローラ、HTC、サムスンの3社が先の関心度調査で上位を占めている。

また、最近は、華為(Huawei)がC8500・X850、中興(ZTE)がN600というAndroid端末を中国電信、中国聯通などと組んで、「1,000元スマートフォン」というコンセプトでローエンドモデルにフォーカスを絞った展開をしている。スマートフォンは高嶺の花、といった固定概念を今後Androidが中心となって覆していく可能性も大いに秘めている。

アップルとBlackBerryの現状

また、アップルに関しても第6位につけているが、これはiPhone 4の影響に他ならない(この調査の直前、2010年9月25日に発売された)。

iPhone 3G/3GSが発売された2009年10月末の時点では、発売からの4日間で合計5,000台ほどしか販売されなかったなど不振を囲っていたが、これはiPhone 3G/3GSが既に香港などでは発売されており、そちらからの輸入モデルなどが100万台発売されたと言われるくらい行き渡っていたことと、WiFiが搭載されないなどの機能制限により、魅力に欠けていたものと考えられる。

しかしiPhone 4に関しては、その他市場の発売から遅れること1ヶ月程度で中国市場でも発売され、9月25日の発売初日には北京や上海にあるApple Storeや中国聯通(チャイナ・ユニコム)の専門店で行列ができるほどの盛況ぶりであった。

一方で、世界、特にアメリカで主にビジネスユーザーに強い人気を誇るブラックベリーに関しては、関心度は1.6%にとどまっている。中国移動(チャイナ・モバイル)、中国電信(チャイナ・テレコム)で既に発売されており、昨年9月には中国に正式に支社を設立してはいるが、現時点中国で普及促進がうまく行っているとは言えない。しかし、今後スマートフォンのビジネス利用が増えてくるようであれば、それなりのポジションを占めてくる可能性はあるだろう。

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群雄割拠の第三勢力

先の関心度調査で"その他"に名を連ねているのは次のとおりである。

▼中国3G携帯メーカー別関心度調査(その他15.1%内訳)
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先の関心度調査で15.1%あった"その他"の内訳は国内外のベンダーがほぼ横並びになっている状況である。中でもシャープは、モバイル系の情報サイトなどを中心に人気機種として紹介されることも多く、家電販売店などの携帯電話コーナーでも積極的に展開しており、中国で一定のポジションを確立しているといってよいかもしれない。そのシャープも9月にはAndroidをベースとしたTapas OS搭載のスマートフォンを発表しており、今後はスマートフォンでの中国展開も注目されている。

また、最近は酷派、華為(Huawei)、中興(ZTE)、天語など今回の関心度調査に名を連ねる中国国産ベンダー以外にもOPPO、歩歩高、DooV、魅族(Meizu)なども家電販売店の店頭及びTVなどのCM広告で露出が増え、若年層を中心に人気を高めている。特にOPPOは80后と呼ばれる1980年以降生まれの若年層、Doovは女性向けにターゲットを絞った展開をしており非常に注目を集めているが、これらの詳細については次回以降別途紹介をしていきたいと思う。

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