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[先週の動き]スマートフォン新作は3社4様、9月も純増はソフトバンクの圧勝

2010.10.12

Updated by WirelessWire News編集部 on October 12, 2010, 10:00 am JST

10月5日〜9日、CEATEC JAPAN 2010が開催されたこともあって、このイベントにタイミングを合わせて発表した製品が続々。まずは一つの流れを作りそうなスマートフォンの新製品の数々から見ていこう。

3社が秋冬のスマートフォン新作の第一弾

スマートフォン人気が本格的になり、シーズンの冒頭の製品発表がフィーチャーフォンからスマートフォンに取って代わるようになった。CEATECに出展したNTTドコモとKDDIはそれぞれ、CEATECで展示して世に問うタイミングで新製品を発表した。CEATECなどの展示会で姿を見なくなったソフトバンクモバイルも、タイミングだけは一緒に発表した。

201010121000-1.jpgNTTドコモはCEATECの初日、5日に2機種のスマートフォン新製品を発表した。韓国サムスン電子製のGALAXY SとGALAXY Tabである(関連記事:NTTドコモとサムスン電子、スマートフォンの「GALAXY S」とタブレット型の「GALAXY Tab」を発表)。

GALAXY Sは4インチのSUPER AMOLEDディスプレイを搭載し、美しい画像が一つのウリだ。世界ですでに500万台の販売実績があり、これを国内仕様にカスタマイズして販売する。GALAXY Tabは7インチの液晶ディスプレイを搭載したタブレット型の端末。スーツの内ポケットにも入るサイズで、携帯性と視認性の良さを両立させた。こちらも世界展開モデルの国内仕様版となる。いずれも最新のAndroid 2.2を搭載し、iモードのメールアドレスが使えるspモードや、ドコモマーケットなどのドコモ仕様に対応する。グローバルモデルの国内向けカスタマイズ製品と言う意味では、ソフトバンクモバイルが提供するiPhoneと似たようなスタンスだ。

そのソフトバンクモバイルは、4.3インチと大型のディスプレイを搭載したスマートフォンを発表した。台湾HTC製の「HTC Desire HD」がそれだ(関連記事:HD動画が撮れる4.3インチ大画面の「HTC Desire HD」、ソフトバンクが11月に発売)。OSにはAndroid 2.2を搭載、ハイビジョン(HD)動画が撮影できることをセールスポイントに世界で展開するモデルの国内向けモデルだ。

201010121000-2.jpg同じく新型のスマートフォン「IS03」を発表したのがKDDIとシャープ。こちらは日本市場をにらんだモデルだ(関連記事:キーワードは「Android au」、KDDIとシャープが1台持ちを目指した「IS03」)。3.5インチながら960×480ドットと高精細なディスプレイ、メモリー液晶を使って時計などを常時表示できるエリア、960万画素のカメラなどなど。スペックは他社のグローバルモデルに引けをとらない。さらに、ワンセグやおサイフケータイ、赤外線通信などの機能を備え、EZwebのメールアドレスでのメールのやり取りも可能と、日本のケータイユーザーのニーズを満たすスマートフォンに仕立て上げた。Androidのバージョンは2.1。このIS03がどのように受け入れられるのかが、今後のスマートフォンの戦略の試金石にもなりそうだ。

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携帯の純増、6カ月連続でソフトバンクに軍配

電気通信事業者協会(TCA)は10月7日に、9月末の携帯電話・PHSの事業者別契約数を発表した。純増数の首位は、9月"も"ソフトバンクモバイルだった。3月のPDC停波で純減を記録した以外は、ソフトバンクが圧勝している(関連記事:携帯純増数、9月もソフトバンクが33万超で圧勝)。PDCの減少分がなくなった4月以降は、純増数の50%を超えるシェアを確保することも多く、8月と9月は55%以上を占めている。

この数値、iPhoneの販売好調が大きく寄与しているという。iPhoneという1つの端末が、事業者の好調不調を決めてしまうというのが、右へならえのお国柄なのかもしれない。日本では、スマートフォンブームが本格的に定着してきたのか、はたまたiPhoneブームが続いているだけなのか、各社の戦略的な秋冬モデルが市場に出てきたころには少しの見極めができるようになっていそうだ。

スマートフォン周辺でサービス展開も続々

ハードウエアが注目されれば、サービスやコンテンツ、関連ビジネスも盛んになる。スマートフォン関連のニュースはハードウエア以外にも相次いだ。

201010121000-3.jpgソフトバンクモバイルは、iPhoneを除くAndroidとWindows Mobile端末に向けて、新しいパケット定額プランを提供すると発表した(関連記事:ソフトバンク、AndroidとWindows Mobile端末向けに月額390円からの新パケット定額プラン)。新プランの「パケットし放題S for スマートフォン」は上限が5985円のパケット定額プラン。月額390円の低料金からスタートするため、導入の間口が広い。パケット単価は0.084円で、約7万パケットで上限に達する。同時に来年4月までの期間限定の申し込みで「パケットし放題MAX for スマートフォン」を提供する。こちらは月額3985円のスタートとなるが、驚くことに前述のプランが上限に達するパケット量の100倍に相当する700万パケット以上まで、3985円で使えるのだ。上限は5985円。多くのユーザーは2000円安い3985円で安心してパケットを使えることになりそうだ。

201010121000-4.jpg発表したばかりのシャープの電子書籍端末とサービス「GALAPAGOS」に、コンテンツ面で協力にサポートする提携が結ばれた(関連記事:シャープとCCC、GALAPAGOS向けにコンテンツストアを開設)。シャープとTSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・ストア(CCC)は、「TSUTAYA GALAPAGOS」を展開。新聞・雑誌・コミックなどの書籍コンテンツだけでなく、TSUTAYAの仕入れ力を生かして映像・音楽・ゲームなどのエンターテインメント系のコンテンツの品揃えに注力する。

Androidの急速な普及で、対応するサービスも充実してきた。通話サービスを提供するSkypeは、Android版のアプリを提供し利用者の増加を狙う(関連記事:Skype for Androidが登場、Android 2.1以上で稼働)。Android 2.1以上が対象で、国内のAndroid端末の現状を見るとほとんど対応する端末がないのだが、今後発売される新製品は軒並み対象になる。

企業にスマートフォンを導入するためのソリューションを提供するビジネスにも動きがあった(関連記事:凸版印刷とソフトバンクグループ、スマートフォン活用の法人サービスを提供)。凸版印刷がソフトバンクグループと手を組み、スマートフォンの調達からシステム構築や運用・保守までワンストップで面倒を見るというもの。安心して企業で導入できる環境が整いつつある。

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富士通東芝が発進、パナソニックはLUMIXブランドのケータイ

このほか、先週の主なニュースをおさらいしておこう。

端末事業では、兼ねて事業統合をアナウンスしていた富士通と東芝が新会社を設立したニュースがあった(関連記事:富士通と東芝の携帯電話統合会社が発足、名称は「富士通東芝モバイルコミュニケーションズ」)。富士通の既存事業は富士通に残し、東芝の事業を新会社が引き継ぐという変則的な事業統合が上手くいくのか。今後に注目したい。

パナソニック モバイルコミュニケーションズは、CEATECに合わせて携帯電話事業で2つの発表をした。カメラブランドを使った「LUMIX phone」の発売(関連記事:パナソニック モバイル、カメラブランドの「LUMIX phone」を開発)、エコを意識したケータイの開発(関連記事:パナソニックモバイル、自分で「エコ」するケータイ)である。事業統合よりもある意味で存在感をストレートに示すニュースとなった。

201010121000-5.jpgソフトバンクモバイルが、子どもの携帯利用に一石を投じるというニュースもあった。ソフトバンクモバイルとNPO法人が、子供の携帯電話利用に関する講座のインストラクター養成プログラムの提供を開始した(関連記事:ソフトバンクモバイル、NPO法人と共同で、携帯利用を考えるインストラクター養成プログラムを開始)。事業者が率先して「家庭での携帯電話教育」を推進することで、ビジネスの種を摘まれないようにする。これも1つの重要な攻めの姿勢かもしれない。

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