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スマートフォン向けコード変換サービスを提供するパーティクル・コード

2010.11.02

Updated by Kazutaka Shimura on November 2, 2010, 21:00 pm JST

「ワンソースでマルチプラットフォーム対応」のニーズに応える

スマートフォンの普及が進むなかで、アプリ開発者の間では自社の製品を複数のプラットフォーム(OS)に対応させる必要性が高まっている。

コムスコア(comScore)の調査によれば、2010年6〜8月の米国スマートフォンのシェアは、BlackBerryが37.6%、iPhoneが24.2%、Androidが19.6%となっている。そうしたなか、コンテンツプロバイダーにとって、Javaで書いたプログラムをiPhoneでも動くようにC++に自動変換してくれるサービスがあれば、1回プログラムを書くだけで、対応端末が増え、対象ユーザーが広がる。また、Javaを使えるプログラマーとC++を使えるプログラマーの両方を雇わずに済むというメリットも生じる。iPhoneやAndroid端末が普及するにつれ、こうしたサービスを提供するベンチャー企業が勃興している。

DEMO Fall 2010
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パーティクル・コード(Particle Code)もそうしたサービスを提供する企業のひとつで、2010年の「DEMO Fall」に参加し、「Demogods」を受賞している。同社はもともとマイトピア(Mytopia)というオンラインカードゲーム企業を創業したメンバーが、2010年6月に同社をオンラインカジノを運営する888ホールディングスに売却し、その売却資金で立ち上げた会社である。

マイトピアの共同創業者で、パーティクル・コードのコーポレート・ディベロップメント部門責任者のガリア・ベン・アーツ(Galia Ben-Artzi)氏に話を聞いた。

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「決済・広告プラットフォームのシームレスなソリューションを」

Q:2010年9月に、通信機器メーカーのアルカテル・ルーセント(Alcatel-Lucent)がオープンプラグ(OpenPlug)を買収したり、他にも似たビジネスをしているベンチャー企業があるが、パーティクル・コードはそうした競合他社とどこが違うのか?

A:クラウドやシンクライアント、アプリなどモバイルの言語変換技術にはいろいろ種類がある。パーティクル・コードの独自性は、端末ごとのネイティブ言語でプログラムを開発でき、変換されたプログラムが画面上ですぐ確認できる点だ。そのことにより、OSや端末ごとにより細かな機能を開発できる。パーティクル・コードでは、ソースコードを自動変換する技術に関して20個以上の特許を持っている。

Q:収益モデルは?

A:パーティクル・コードは、個人や中小規模のアプリ開発者にはサービスを無料で使ってもらう。いまここで収益モデルを明かすことはできないが、あらゆるものがつながり、お互いに関係性を持つインターネットビジネスでは、利用人数と期間で課金するモデルはもう古い。わたしたちは、アプリ開発者が複数の端末やOS向けに簡単にコンテンツを配信したいというニーズを解決するツールの開発に集中しており、わたしたちが生み出すサービスは、モバイルのサービスサプライヤーにとって価値あるものになると考えている。

Q:今後オープンフェイント(OpenFeint)などのモバイルゲーム開発企業と提携するような可能性はあるのか?

A:当然だ。パーティクル・コードを使えば、彼らはサービスを拡大できる。わたしたちは現在、端末メーカーとも提携を結ぼうとしている。力のあるコンテンツプロバイダーとはどんどん提携していきたい。端末メーカーやモバイルゲームのプラットフォーム企業と提携することで、パーティクル・コードでは決済ならびに広告プラットフォームのシームレスなソリューションを提供していきたい。

Q:正式版の開始はいつか?

A:2011年初めにはリリースしたい。いまは、限定ベータ版を出していて、年内にもう少し対象者を広げたいと思っている。デベロッパー向けコミュニティも年内にはオープンしたい。対応OSは、iPhone、Android、Symbian、BlackBerry、Windows Phone7、J2MEだ。

Particle Code
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志村 一隆(しむら・かずたか)

情報通信総合研究所主任研究員。1991年早稲田大学卒業、WOWOW入社。2001年ケータイWOWOW設立、代表取締役就任。2007年より情報通信総合研究所で、メディア、インターネットの海外動向の研究に従事。2000年エモリー大学でMBA、2005年高知工科大学で博士号を取得。文系・理系に通じ、さらには国内外のメディア事情、コンテンツ産業に精通。著書に『ネットテレビの衝撃―20XX年のテレビビジネス』(東洋経済新報社)『明日のテレビ チャンネルが消える日』(朝日新書)がある。