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海外プライバシー・パーソナルデータ関連情報(2015/03/06号)

2015.03.06

Updated by WirelessWire News編集部 on March 6, 2015, 12:30 pm UTC

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Image by Anders ErikssonCC BY

国際的なプライバシーやIT関連の規制について、政治レベルでの駆け引きについてのニュースが多く見られた。各ニュースの詳細については、原文のリンクを参照されたい。

法律・規制

技術の根本レベルでプライバシー保護を徹底するという点で、プライバシー・バイ・デザインに近い考え方か。

ビッグデータ分析によるプライバシー侵害を避けるためアルゴリズム監査の必要性を専門家が提言
Faut-il des algorithmistes pour proteger nos donnees personnelles ?
ビッグデータによる個人情報の濫用リスクに対し、オックスフォードインターネット研究所のViktor Mayer-Schönberger教授と英エコノミスト紙のジャーナリストKenneth Cukierは「アルゴリズムの監査役」が必要になると警告。すでに米国では、アルゴリズムが算出した犯罪発生確率に基づく捜査が行われている。ビッグデータによって個人が一方的に評価される事態を避けるために、アルゴリズムの監査と認証のスキームが必要になる。

規制についての動きが注目されるEUだが、利用とのバランスも重視している。

EU各国の大臣がデータ利活用の為に必要な措置を議論、市民の懸念解消が重要
EU ministers hold Big Meeting on Big Data. But how will they get you to hand it over?
欧州委員会は新たな「デジタル単一市場戦略」を、著作権改革と既に議論されている「データ保護規則」と共に発表する計画だ。そこで、欧州の各産業担当大臣は、ビッグデータで利用するための消費者データをどのように収集するのかという観点で議論。市民がデータを提供する際の懸念を和らげるために、透明性、アクセシビリティ、市民の権利向上などが必要だとしている。

元記事はワシントンポスト内に設置された国際政治の専門家によるブログ。

欧州はプライバシー規制、米国は知的財産権を企業の競争力強化に利用している
Obama says that Europeans are using privacy rules to protect their firms against U.S. competition. Is he right?
オバマ大統領はEUのプライバシー規制強化を、新たな保護貿易だと非難している。だが、政治力を背景にしてビジネスを有利にする考え方は国を問わず存在するもので、米国企業も規制で海外の競争相手を不利にしようとしており、EUと米国ではその事業ドメインが異なっているに過ぎない。米国は、TPPによって多くの国で米国好みの知的財産権を築こうとしており、そのために多大な労力を費やしている。

基本は、米国が中国市場の開放を迫る構図だが、アジェンダでのプライオリティは低いとの見立て。

周主席の公式訪米を控え米中間での駆け引きが激化、ハッキングを非難する米国とネット規制を続ける中国
US-China tensions build on cybersecurity
米国は、自国へのハッキングの一部が中国発だと判明し中国を強く非難したため、両国お緊張感が高まっている。一方で、中国は自国内のネット事業に対して強い規制を掛けているため海外企業の参入は難しく、米国はこうした規制の撤廃を以前から求めている。ただし、両国間にはそれ以外にも数多くの対立点を抱えており、9月の習近平国家主席の公式訪米を控えて議題が噴出する中、ネット関連の話題は埋没しかねない。

調査・ケーススタディ

この調査はシマンテックが2014年12月、欧州7カ国に住む7041人に対しオンラインで行ったもの。

EU市民の57%がウェブでの個人情報について懸念、37%が個人情報を守るため偽の情報を利用
Pres d'un tiers des Europeens donnent de fausses informations pour proteger leurs donnees personnelles
シマンテックの調査では、EU市民の57%が個人情報の保護について懸念していることが判明。66%は個人情報のセキュリティ改善の方法がわからないと回答。セキュリティへの信頼度が高いウェブサイトは銀行(66%)で、次点はショッピング(15%)。57%の人々が個人的な情報は出来るだけ送信しないようにしており、37%は自分を守るために偽の情報を登録している。

元記事はGigyaというID管理プラットフォームを提供する会社のCEOによるもの。

オンラインでのブランディングで消費者と適切な関係を気づくには透明性、適合性、利便性が重要
Data Collection: All Consumers Want is Transparency, Relevance and Convenience
英国で成人2000人の調査の結果、消費者は透明性、適合性、利便性が適切な場合、企業が個人情報を共有しても良いと考えていると判明。透明性は、どのようにデータを利用し消費者にどのようなメリットがあるかを明らかにする。適合性は、適切なデータを集めるためにはサードパーティではなく自らの手で情報を集めること。そして利便性は、ユーザーの認証の手間を減らすためにできるだけシームレスな仕組みにすること。

ビジネス・企業動向

マイクロソフトは、オーストラリア政府が進める通信事業者に顧客情報の2年間の保持を義務づける法律に反対しており、今回のISO/IEC 27018採用は豪州政府への牽制の意味があると思われている。

マイクロソフト、クラウドサービスの国際的な保護基準としてISO/IEC 27018を採用
Microsoft adopts international cloud privacy standard
マイクロソフトは、同社のクラウドサービスおける個人情報保護のためISO/IEC 27018を採択したことを発表。これによって同社は、同社が運営するAzure、Office 365などのパブリッククラウドにおいて、個人の特定につながる情報を保護するために、必要な行動規範を遵守しなければならない。

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