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ソフトバンク、東北地方など被災地のエリアカバーを震災前と同等にまで復旧

2011.04.15

Updated by Naohisa Iwamoto on April 15, 2011, 02:23 am JST

ソフトバンクグループは2011年4月14日、東日本大震災による被害への対応状況と今後の見通しについて発表した。ソフトバンクモバイルの携帯電話サービスでは、被災前と同等のエリアカバーを復旧、ソフトバンクBBとソフトバンクテレコムのインターネットサービスや固定電話サービスは95%以上の回復状況だという。

ソフトバンクモバイルでは、伝送路の切断や電力会社からの電源確保が困難な状況が長引くことを想定し、発電機と衛星回線を利用した復旧に努めた。衛星回線を使って復旧した基地局は244局に上る。移動基地局車は4月14日時点で7台が稼働中、移動電源車は同日時点で4台が稼働中だ。こうした活動により、福島原発の影響範囲など立ち入りが制限されている地域を除き、ほぼ震災前のエリアカバーを復旧できたという。

移動基地局車によるエリアカバー対策
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4月14日時点での復旧をソフトバンクモバイルでは「緊急対応」と位置づけている。今後、5月末をメドに安定通信を目指した「復旧対応」にシフトする。移動基地局や臨時基地局などによる緊急対応から、安定した通信が提供できる機器に交換して震災前と同等の通話品質やエリアを提供できる恒久対策を進める。

ソフトバンクテレコムやソフトバンクBBが提供する固定通信サービスでは、東北基幹ルートの通信設備支障は発生しなかったという。ただし、停電やアクセスルートの設備の被害によりサービスに影響が出ていた。この状況も4月14日までに、一部の地域を除いて回復している。

【報道発表資料】
東日本大震災による被害への対応状況と今後の見通しについて

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。