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ユーザー毎のサービス品質(QoS)制御ソリューション

2011.05.18

Updated by WirelessWire News編集部 on May 18, 2011, 12:02 pm JST Sponsored by NOKIA

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ネットワークにおける通信の制御には、「ネットワークの効率化」および「エンドユーザーの満足度を高める通信サービスの提供」という2つの意味があります。これまでは、大量トラフィックをいかに効率良く制御するかという、ネットワークリソース管理が主に議論されてきました。今後は、通信事業者が通信サービスを差別化し、エンドユーザーに対してより多くの選択肢・メニューを提供する、すなわちユーザーが通信サービスを必要に応じてパーソナライズ化できる、という目的でも通信制御ソリューションが注目されると考えられます。

こちらのデモンストレーションでは、ユーザーとアプリケーションという2つの切り口を組み合わせ、以下の想定による制御を実演しました。

  • 高額な月額料金を支払う「ゴールド」ユーザーと、通常料金の「シルバー」ユーザーが存在
  • ゴールドユーザーに対して、安定した帯域が必要なアプリケーション(ここではビデオ)の帯域を保障
  • ゴールドユーザーのピア・ツー・ピア通信は帯域保障されない
  • シルバーユーザーは、どのアプリケーションを用いた場合も帯域保障されない

そして、無線装置およびコアネットワーク装置を用いて通信を実施、その装置内で実際に通信制御を行い、ゴールドユーザーのピア・ツー・ピア通信やシルバーユーザーの通信はスループットが変動するが、ゴールドユーザーのビデオはスループットが確保されることを示しました。

このソリューションは以下の図に示す装置で構成されており、コアネットワーク内のPCRF(PCS 5000)に設定されたルールに基づき、PCEF(FlexiNG)でアプリケーションの検知と帯域制御を行います。また、無線ネットワークでも、コアネットワークから通知される優先度の情報を元にQoSスケジューリングのアルゴリズムによる帯域制御を行います。更に、OSSシステム(Traffica)により、正しく制御が行われているかどうかのトラフィック状況の確認・監視も可能となります。

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今回のデモンストレーションでは、ユーザー種別(ゴールド、シルバー)とアプリケーション(ビデオ、ピア・ツー・ピア)に基づいた通信制御を実演しましたが、通信事業者がソリューションを実際に導入する場合は、他にも「時間」「端末の種類」「データ量」「位置」といった、様々な(リアルタイムに変化する)情報に基づいても、通信サービスを差別化することが可能です。

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