世界7都市における2010年12月時点の携帯電話サービス料金を調査したところ、音声・メール・データ利用のモデル料金による比較で、ヘビーユーザにとっては東京が最も料金が高いことがわかった。
音声の利用のみでは、低利用者(月間21分利用者。平成21年度電気通信サービスモニター調査で下位25%の1ヶ月当たり平均通話分数から算出)にとってはニューヨークが最も高く、東京は低い水準にあった。中利用者(月間122分利用者。平成21年度電気通信サービスモニター調査で上下5%を除いた平均値から算出)では東京は平均的な水準で、高利用者(月間565分利用者。平成21年度電気通信サービスモニター調査で上位25%の1ヶ月当たり平均通話分数から算出)では東京が最も高い水準にあった(図1)。
▼図1:音声のみの高利用者の月間料金比較(2010年12月)
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音声・メール・データ利用の場合では、一般ユーザ(月間で音声利用が122分、メール290 通(うち発信 115 通)、データ16,000 パケット)は東京の料金は高い水準にあり(図2)、ヘビーユーザ(月間で音声利用が565分、メール865 通(うち発信 340 通)、データ1,661,000 パケット)は東京が最も高い水準だった(図3)。比較の条件としては、メールについては、携帯電話端末からの利用とし、東京はiモードメール、他の都市はSMSの利用を想定して最も低廉な料金で比較した。一般ユーザとヘビーユーザの定義は以下の通り。
(1)一般ユーザ
音声:「音声のみ」の中利用者の通話分数
メール:平均的な利用者のメール送受信数
データ:極端にデータ通信の利用が多い一部利用者を除く平均量
(2)ヘビーユーザ
音声:「音声のみ」の高利用者の通話分数
メール:データ定額制料金の利用者を想定した平均メール送受信数
データ:極端にデータ通信の利用が多い一部利用者を含む平均量
▼図2:音声・メール・データ利用の一般ユーザの月間料金比較(2010年12月)
▼図3:音声・メール・データ利用のヘビーユーザの月間料金比較(2010年12月)
東京、ニューヨーク、ロンドン、パリ、デュッセルドルフ、ストックホルム、ソウルの7都市における、ブロードバンド、固定電話、携帯電話、国際電話等の各サービスについて調査したもの。基本的に、平成22年12月末時点の料金を比較している。ただし、それ以降の料金改定の最新情報が入手できたものについては、最新の料金を反映させている。平成22年12月末時点の為替レートにより比較。各都市の料金を比較するために、時間帯別にそれぞれ何回通話するといった仮想の利用形態(モデル)を設定し、このモデルにしたがって通信サービスを利用した場合に要する料金を指す。
【情報ソース】
・平成22年度 電気通信サービスに係る内外価格差に関する調査 [PDF](総務省)
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