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[2011年第22週]LTEやWiMAXのサービスエリアが拡大、法人もスマートフォンシフトが急伸へ

2011.06.06

Updated by Naohisa Iwamoto on June 6, 2011, 12:00 pm JST

6月を迎えたこの週、LTEやWiMAXなど新しい世代のサービスがエリアを拡大するニュースが立て続けにあった。スマートフォンの利用は個人にとどまらず、法人でも急速に導入が広がるという予測も発表された。

エリアが広がる新しい通信サービス

201106061200-1.jpgまずはLTE。NTTドコモは、LTE方式の高速データ通信サービス「Xi」(クロッシィ)のサービスエリアに全国主要6都市を加えると発表した。北海道・札幌市、宮城県・仙台市、石川県・金沢市、広島県・広島市、香川県・高松市、福岡県・福岡市の6都市のそれぞれ一部で、サービス提供は2011年7月1日から。東名阪でスタートしたXiは、全国への展開が始まった(関連記事:Xiが札幌・仙台・金沢・広島・高松・福岡の6都市でも利用可能に)。

WiMAXサービスを提供するUQコミュニケーションズは、屋外基地局が1万5000局に達したことを発表した。最初の基地局は2008年8月29日に竣工。1万局は2010年8月に達成しており、その後1万5000局までは9カ月で増加した。人口カバー率は全国で71%、東名阪主要都市での人口カバー率は99%に達し、LTEサービスの数歩先を歩んでいる(関連記事:UQコミュニケーションズ、1万5000局達成で全国の71%カバーへ)。

通信サービスそのものではないが、全国展開を開始したと発表があったのがウェザーニューズとKDDIの「ソラテナ」。ソラテナは、気象情報を活用した新感覚のサービスで、気象観測装置の設置をこれまでの東京近郊の約100カ所から全国の3000カ所へと大きく拡大した。これをもって本格サービスを開始する(関連記事:気象情報を楽しめる「ソラテナ」、全国3000カ所に装置を展開へ)。

法人のスマートフォン加入が倍増、SMSは相互接続へ

201106061200-2.jpg業界を横断する動向のニュースもあった。1つは法人のモバイル利用についての調査。IDC Japanが発表した「国内ビジネスモビリティ市場予測」がそれで、スマートフォン法人加入が2011年に倍増するとの予測を示した。スマートフォンの法人加入は、2010年の65万人から、2011年には134万人へと倍増、さらに2015年には554万人へと急増する。東日本大震災の影響により、事業継続性の維持などのためにスマートフォンやモバイルPCなど、ビジネスモビリティの導入が進むためだ(関連記事:2011年のスマートフォン法人加入は前期の倍に、震災の影響でビジネスモビリティ導入が加速)。

SMSサービスの横断利用についての発表もあった。NTTドコモ、KDDI、沖縄セルラー電話、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルは、第3世代(3G)携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)の事業者間接続を開始すると発表した。7月13日から相互にSMSをやり取りできるようになる。これまで各社が提供するSMSは、Eメールと異なり自社ユーザー同士でしか利用できなかった。今後は、電話番号だけで送信できるSMSも事業者間でやり取りできるようになる。一方で、迷惑メールなどが送りつけられるリスクも高まる(関連記事:携帯電話のSMS、7月13日から相互に送受信が可能に)。

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技術、サービスで新しい取り組み

NECは、ネットワークの通信スループットの特性を物理的法則を用いて80%の精度で推定する技術を開発したと発表した。インターネットやモバイルネットワークを利用していると、他のユーザーの利用状況や電波状況によってスループットが大きく変動することがある。スループットの変動を事前に予測できる技術の開発により、例えばスループットの変動に合わせて動画の伝送レートを変えることで安定した動画の視聴が可能になる(関連記事:NEC、ネットのスループットを80%の精度で推定する技術を開発)。

201106061200-3.jpg一方、NTTドコモは公式の「Facebookページ」を開設したと発表した。ニュースなどの情報や製品の写真、CMの動画といったコンテンツに加え、ユーザーが最新スマートフォンのレビューを投稿できる機能などを備えた(関連記事:NTTドコモがFacebookページ、新作スマホのレビューなども投稿可能)。

スマートフォンを使ったサービスが広がる

スマートフォンの普及に伴い、スマートフォンを対象にしたサービスにも様々な形態のものが表れてきた。例えば、NTTドコモが発表した音声認識のアプリでは、スマートフォンに話しかけることでメールの文字入力ができたり、ネット検索などの操作ができたりする。利用するアプリは、メールなどの文字入力ができる「Speakey」(スピーキィ)と、ネット検索や端末機能の呼び出しができる「VOICE IT!」(ヴォイス イット)の2種類で、同日からAndroidマーケットで提供を始めた(関連記事:音声でメールが書ける--NTTドコモ、スマートフォンを音声で操作するサービス)。

スマートフォンへの対応はコンタクトレンズショップやカーナビゲーションシステムでも始まった。まず、HOYAのアイケア事業部が展開するコンタクトレンズ専門店「アイシティ」の話題。位置情報を使うことで、店舗近くにいるユーザーに割引特典などを与えるクーポンなどを提供するスマートフォンアプリを公開した。。Android端末およびiPhoneで利用が可能だ(関連記事:コンタクトレンズの「アイシティ」、位置情報を利用した特典付きスマホアプリを提供)。

201106061200-4.jpgカーナビでは、富士通テンが新製品でiPhone連携に対応した製品を発表した。同社のカーナビ「ECLIPSE」の2011年夏モデルの「AVN-F01i」がそれ。iPhone連携の新機能は3種類で、それぞれ専用のアプリケーションが必要になる。1つは、iPhoneを介してカーナビがツイッターと連携する「TwitDrive」(ツイットドライブ)。2つ目は、大規模な駐車場などで自社位置を示してくれるAR(仮想現実感)アプリ「どこCar」。3つ目は、ニュースなどをカーナビが読み上げてくれる「Carニュースリーダー」。これらで、カーナビの新しい使い方の提案を目指すとしている(関連記事:富士通テンのカーナビがiPhoneと連携、ARによる駐車位置表示などを可能に)。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。