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[2012年第20週]コンプガチャ"違法"、ドコモとKDDIの新作、金環日食&スカイツリー

2012.05.21

Updated by Naohisa Iwamoto on May 21, 2012, 11:00 am JST

201205211100-1.jpgこの週の金曜日となる5月18日、消費者庁は「コンプガチャ(コンプリートガチャ)」と呼ばれるソーシャルゲームのアイテム販売の手法について、景品表示法に違反する「カード合わせ」にあたるという見解を正式に公表した。同見解について、消費者庁では、理解しやすいようにオンラインゲームの中で一般的に使われている用語を代表例として用いているものであり、同様の仕組みで、「ガチャ」や「コンプガチャ」とは別の用語を用いるものについても、同様にあてはまるものであるとしている(関連記事:「コンプガチャは景品表示法違反」消費者庁が正式な見解を公表)。

夏モデルスマホはAndroid 4.0、新サービスは取り放題

この週はまた、2012年夏モデルの新製品や新サービスの発表が相次いだ。まずNTTドコモから。

ドコモの夏モデルは全19機種。そのうちスマートフォン(含むタブレット1機種)が17機種を占め、キッズ向け携帯電話とXi対応のWi-Fiルーターが1機種ずつ用意された。スマートフォンは、17機種すべてが最新OS 4.0を搭載した。提供する製品の考え方としてNTTドコモの山田隆持社長は、「これまではスペックでスマートフォンを選んできた。しかし今年度で利用者層は一気に拡大する。今後は使い方がスマートフォンの選択理由になる」と説明し、高機能タイプから、スマホ版らくらくホンまで幅広いラインアップを用意した(関連記事:ドコモ夏モデルはAndroid 4.0スマホを一挙17機種ラインアップ)。

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さらに、クラウドサービスを中心としたスマホ向けサービスの強化策を発表している。クラウドサービスの「ドコモクラウド」には、検索や翻訳、写真管理といったサービスを追加。アニメや音楽の取り放題サービス、セキュリティサービスの強化も実施する。山田社長は、「新サービスは主にクラウドサービスの充実という形で提供する。"ドコモクラウド"と呼ぶもので、ネットワーク自身がインテリジェンスを持ち、端末の機種を問わずにサービスを利用してもらえるようにする。端末メーカーがサービスを提供してネットワークの土管化が進むのは避けたい」とアップルのビジネスモデルと一線を画す決意を示した(関連記事:ドコモ、クラウドサービスの充実で「ネットワークの土管化を避ける」)。

一方のKDDIも、スマートフォン5機種、タブレット1機種、フィーチャーフォン3機種の2012年夏モデルを発表した。スマートフォンは5機種のうち3機種が「+WiMAX」に対応するほか、5機種すべてがAndroid 4.0を搭載、ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信、防水・防塵の日本向け仕様をフル装備する(関連記事:NFC対応やクアッドコアCPU搭載のスマホをラインアップ--KDDI夏モデル)。

また、KDDIはサービス面で今年の1月に提案した「スマートパスポート構想」をステップ2へと進化させる。その目玉は音楽と映画をそれぞれ取り放題にできる定額サービス、映画サービスは「ビデオパス」で、月額590円の定額を支払うと映画コンテンツが見放題になるだけでなく、新作の視聴も可能になる。音楽の聞き放題サービスは「うたパス」。月額315円で邦楽・洋楽を聞き放題で楽しめる。またLTEは当初予定していた2012年12月よりも前倒しでサービスインすることを明らかにした(関連記事:KDDI、音楽、映画も取り放題のサービス開始、LTEは12月より前倒しでスタート)、

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金環日食、スカイツリー、トレンドとスマホの関係!?

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2012年5月の話題と言えば、金環日食とスカイツリー開業。この記事が公開されるころには金環日食は終わっているが、果たして日食を感想することはできただろうか。この金環日食の観測にスマートフォンで参加できるプロジェクトがある。天文学の研究者、天文施設関係者、学校教育者、アマチュア天文家などにより構成されている「金環日食限界線研究会」の「金環日食限界線」観測プロジェクトだ。日食の観測後、最も欠けた時に金環日食(ドーナツ状の太陽)が見えたか、部分日食(ドーナツがつながらず切れたまま)だったかを、スマートフォン用の報告ページから報告する。データにはGPSで取得した位置情報が付加される。プロジェクトでは地域ごとに報告をとりまとめ、日食グラスの観測による「金環日食限界線」の実測値を決定する(関連記事:スマートフォンで参加する「金環日食限界線」プロジェクト)。

スカイツリー関連の話題も多い中、うぶすなとビーマップは、スマートフォン用のまち歩き観光アプリ「下町そら散歩」を共同開発した。東京スカイツリー開業の5月22日にサービスを開始する。コンテンツ制作には、墨田区、一般社団法人墨田観光協会、台東区が全面協力しており、20を超えるまち歩きルートとガイドブック約2冊分の1000コンテンツを搭載する(関連記事:うぶすなとビーマップ、東京スカイツリー開業に合わせてまち歩き観光アプリ「下町そら散歩」を提供開始)。

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国内出荷は減るもスマホ出荷は急増

電子情報技術産業協会(JEITA)と情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)は、携帯電話・PHSなど移動電話機の2011年度国内出荷統計を発表した。2011年度(2011年4月〜2012年3月)累計の出荷台数は、3082万5000台と前年度比95.8%にとどまった。一方、スマートフォンの出荷台数は急増し、前年度比約3.5倍の1323万7000台となった。この統計には海外製の端末が含まれていない、総出荷台数の減少はiPhoneやGALAXYといった海外製スマートフォンへのシフトが大きな要因と考えられる(報道発表資料:2012年3月移動電話国内出荷実績(JEITA/CIAJ))。

携帯電話事業者の動向を2つ紹介する。NTTドコモは、欧州最大規模のモバイルサービス提供事業者であるイタリアBuongiorno S.p.A.(ボンジョルノ)の株式を公開買付けにより取得することを決定した。ボンジョルノは、欧州、北米および南米を中心にサービスを提供するコンテンツ配信・プラットフォームサービス提供事業者。ドコモは、ボンジョルノが保有する世界57カ国約20億人のユーザーへのにリーチ可能な事業基盤を活用して国際展開への再挑戦を図る(報道発表資料:イタリアにおける株式公開買付けの実施について)。
KDDIは2012年5月14日、au携帯電話のサービスエリアに関する改善要望への対応強化のためのサービス、「電波サポート24」を2012年6月4日に開始すると発表した。電波改善要望への要望を受けてから、24時間以内に連絡をすることを目標とする。電波サポート24は、現在「みんなでつくろう! auエリア」の名称で提供しているサービスの後継となるものだ(関連記事:KDDI、電波環境の調査連絡を24時間以内する「電波サポート24」)。

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EV充電中に情報閲覧、ドコモとDNPの電子書籍ストア改編

この他のこの週のトピックを紹介する。昭和シェル石油とNECは、昭和シェル石油のサービスステーションに設置したタブレット端末で情報を提供する「コンテンツ配信クラウドサービス」を開始した。電気自動車の充電待ちの顧客に向けて、電子マガジンや短編アニメなどのコンテンツを提供する。昭和シェル石油は、このサービスを10カ所のサービスステーションで提供を始めた。会員向けホームページなどを通じて、このサービスを利用できるサービスステーションを顧客に周知していく(関連記事:昭和シェル、電気自動車の充電客向けにタブレット端末でコンテンツ提供)。

大日本印刷(DNP)、NTTドコモ、丸善CHIの共同事業会社であるトゥ・ディファクトは、電子書籍と紙の書籍を販売するハイブリッド型総合書店として「honto」の提供を開始した。ドコモスマートフォン向けに提供している電子書籍ストア「2Dfacto」の名称を「honte」に変更し、DNPグループのオンライン書店「ビーケーワン(bk1)」のサービスを統合したものとなる。また、リアル書店の丸善、ジュンク堂、文教堂と「honte」のサービスを連携し、共通で利用できるポイントサービスや電子本棚機能、総合ランキング情報などを提供する(報道発表資料:)。

企業ネットワークへのBYOD端末の適用に新ソリューション。ジュニパーネットワークスは、エンタープライズネットワークにモバイル端末がアクセスする際のセキュリティを手軽に確保できるソリューション「シンプル・コネクト」の機能強化を行ったことを発表した。モバイル端末のエンタープライズネットワークのへのアクセスを、統一したポリシーで一元管理できるようにする(関連記事:ジュニパー、BYODによる私物端末アクセスを一元管理できるソリューション)。

昨年の第20週のできごと

・スマートフォン9モデルと充実のドコモ
・KDDI、INFOBARなどスマートフォンも個性的に
・ソフトバンクも新製品を徐々に発表中
・東京の地下鉄でWiMAX利用可へ

[2011年第20週]各社の夏モデルは個性派揃い、WiMAXは東京の地下鉄で利用可能に

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。