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HTC、米高級ヘッドフォンメーカーの大株主に - オーディオ関連技術強化で差別化へ

2011.08.12

Updated by WirelessWire News編集部 on August 12, 2011, 12:04 pm JST

台湾のHTCは米国時間11日、著名なヒップホップ・アーティスト兼プロデューサーのドクター・ドレ(Dr.Dre)らが立ち上げたハイエンドヘッドフォンのメーカー、ビーツ・エレクトロニクス(Beats Electronics)と契約、同社株式の51%を3億ドルの現金で取得すると発表した。

ビーツ・エレクトロニクスは、Dr.Dreと、ユニバーサル・ミュージック傘下のインタースコープ・レコーズで会長を務めるジミー・アイオビーン氏(Jimmy Iovine)氏が2006年に創業、現在は平均で150〜300ドル、なかには600ドルもするヘッドフォンなどを企画・販売しており、Dr. Dreの名前を冠したシリーズのほか、最近ではレディ・ガガ(Lady Gaga)とのコラボ製品も手がけている。

HTCのジョン・ワン(John Wang)CFOによれば、同社ではビーツ・エレクトロニクスの技術を採用した製品を今年の第4四半期に投入することになるという。

今回の株式取得について、HTCのピーター・チョウ(Peter Chou)CEOは、同社のスマートフォンにビーツ・エレクトロニクスのもつオーディオ技術を組込み、音楽のほかゲームや映画などの音質を向上させるためと述べている。なお、ビーツ・エレクトロニクスの経営に関しては、今後もDr.Dreとアイオビーン氏、それに現在の幹部が続けることになるという。

この話題に関して、Bloombergでは、KGIセキュリティーズカンパニー(KBI Securities Co)アナリストのリチャード・コー(Richard Ko)氏の話として、HTCではオーディオ関連やイヤフォンなどの製品の強化を通じて同社製スマートフォンの平均販売単価の維持を狙っていると述べている。

スマートフォン市場でいまもシェア拡大が続くAndroid OSだが、同OSを採用する端末メーカー各社の間では、ハードウェアも含めた差別化がより困難になってきている状況にあり、米国ではすでに本体価格100ドル未満など低価格を目玉とする製品も発表されている。また、そうしたなかで独自のUIを実装し、成功を収めているサムスン「Galaxy S」シリーズのような例も出ている。

また、HTCは現在、スマートフォンやタブレット端末の市場で競合するアップル(Apple)と特許侵害をめぐって訴訟を繰り広げており、7月にはそのための対抗手段として、アップルを相手取った訴訟で勝訴しているS3グラフィクス(S3 Graphics)を買収、さらに今月5日にはスマートフォン向けクラウドサービスを展開するダッシュワイヤー(Dashwire)を買収するなど積極的な買収を行っている。

【参照情報】
Seeking Street Cred, HTC Investing $300 Million in Beats Electronics - AllThingsD
HTC to Acquire Majority of Beats, Maker of Dr. Dre Headphones - WSJ.com
HTC to Acquire Control of Dr. Dre's Beats Headphone Maker for $300 Million - Bloomberg
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