スマートフォン利用者の割合は14.8%と、昨年調査の9.2%から5.6ポイントの大幅増となった。これは情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)が関東、関西在住の携帯電話利用者1200人を対象にした調査の結果。
現在利用している携帯電話の前機種の利用期間は34.9ヶ月となり、前年調査結果より3.4ヶ月長期化している(図1)。これは一つ前保有していた機種の利用期間を示しているもので、毎年長期間調査していることで、買い替えサイクルの推移がわかる。2008年度調査時点では24.7ヶ月、つまり2年くらいの保有だったのが、2011年調査時点では3年近くの長期保有となっている。2003年度以降でも最も長くなっている。
▼図1:買い替え期間の推移(2003年度〜2011年度)
その一方で、そろそろ買い替えしようという機運は高まっている。携帯ユーザ全体の66.2%が、現在の機種の買い替え意向を持っているという結果となった(図2)。これは前年度比で31.1ポイントもの上昇であり、今後市場が活性化することが予測され、今後ユーザの買い替えが顕在化してくれば、買い替え期間が短期化する可能性もある。2002年度以降でも最も買い替え意向の割合は高まっている。
▼図2:買い替え意向者の割合の推移(2002年度〜2011年度)
===
買い替え意向を示したユーザの66.5%が、次機種としてスマートフォンを購入する意向を示しており、前年度(36.9%)対比で約30ポイント増加している。買い替え時に重視する点については、2010年度と2011年度では傾向は同様だが、重みづけに変化が見られた。具体的には、よりデザインを重視する一方、サイズを重視する率が下がっており、スマートフォンへの関心の影響だと考えられる。
携帯電話全体での各機能・サービスの利用状況は、「メール」が約9割、「カメラ機能」「インターネット閲覧」が5割を超える利用率となっている。スマートフォン・ユーザだけに絞ると、全体と比較してどの機能も利用率が高い傾向が現れた(図3)。
▼図3:携帯電話の各機能・サービスの利用率
国内携帯電話・PHS利用実態を把握することを目的に、情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)が1998年より毎年実施している「携帯電話の利用実態調査」の2011年度版。調査対象は、関東、関西在住の携帯電話利用者1200人(19歳以下男女各100人、20-29歳男女各100人、30-39歳男女各100人、40-49歳男女各100人、50-59歳男女各100人、60歳-69歳男女各100人)で、調査票郵送留置調査により2011年3月下旬から4月上旬に実施したもの。
【情報ソース】
2011年7月27日の情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)のリリース。
・「2011年度 携帯電話の利用実態調査」を実施〜ユーザーのスマートフォン志向が益々顕著に〜
おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)
登録はこちら