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アマゾン、「Kindle Fire」の出荷開始 - 先行レビューでは評価分かれる印象

2011.11.15

Updated by WirelessWire News編集部 on November 15, 2011, 19:41 pm JST

アマゾン(Amazon)が9月下旬に発表した同社初のAndroidタブレット「Kindle Fire」の出荷が米国時間14日に始まった。これに合わせ、多くのメディアやブログなどが先行レビューを公開しているが、いずれもそのコストパフォーマンスの高さは認めるものの、アップル(Apple)「iPad」や「Honeycomb OS」を搭載した最新型Androidタブレットのような製品と競合する製品とみるか、それともメディアタブレットという新たなサブカテゴリーをつくりだすものとみるかで評価が分かれているようだ。


[The Vergeのレビュー]

既報の通り、199ドルの「Kindle Fire」は、RIMの「BlackBerry PlayBook」とほぼ共通するデザインで、7インチのタッチ式IPS液晶パネル(解像度は1024×600ピクセル)、1GHzのデュアルコア・プロセッサ、8GBの内蔵メモリ、Wi-Fi通信機能などを搭載するいっぽう、内蔵カメラや3G通信機能はない。

ソフトウェアについては、OSにはAndroid ver. 2.3を採用し、同社が独自に大幅なカスタマイズを施したユーザー・インターフェイス(UI)やよりスピーディなウェブアクセスを謳う「Silkブラウザ」テクノロジーの採用などが特徴になっている。

アマゾンは米国市場で、購入商品の翌日配送などが可能になる「Amazon Prime」サービスを年間79ドルで提供しているが、同サービスの会員はKindle Fireを使って約1万3000の無料タイトルを含む10万本の動画コンテンツ(映画・テレビ番組)をストリーミング視聴することが可能。そのほか同社の「Amazon Cloud」サービスを使って購入したすべてのコンテンツを保存・管理することもできる。さらに「Appstore For Android」を通じて同社がセレクトしたAndroidアプリをダウンロードすることも可能。

コンテンツについては、そのほか同社の電子書籍「Kindle」のタイトルや、大手出版社の提供する雑誌タイトルを閲覧できるほか、実験的に提供されている書籍のレンタルサービス「Kindle Owners Lending Library」(いまのところ約5000タイトル)も利用できる。

米アマゾンでは、書籍やDVD/CDなどもふくむメディア・コンテンツの販売が全売上の4割以上を占めているといわれるが、Kindle Fireをこれらのコンテンツ流通--ユーザーにとっては消費のためのツールとしてみた場合の評価は概ね高い印象。いっぽう、7インチというサイズをどう捉えるかでは意見が2つに分かれており、たとえば「スマートフォンの画面では小さすぎるが、10インチ前後のタブレットは大きすぎる。しかもGalaxy Tabのように月々の通信料がかかるものは避けたい」とこれまで考えていたある評価者は「Kindle Fireは自分のニーズに打ってつけの製品」とみるのに対し、「カラーページのある雑誌やコミックのコンテンツ、ウェブページの閲覧などには7インチでは小さすぎる」といった評価もみられる。

目玉機能のひとつとされるSilkブラウザについても、他のタブレットとの比較では「目に見える違いはなく、アクセス先のページによってはむしろiPad 2のほうが速い」といった指摘もみられる。また一部のAndroidタブレットと同様、ページの拡大・縮小時の動きがなめらかさに欠けるという指摘もみられる。

ハードウェア単体での採算を度外視できるアマゾンの強みが出た199ドルという価格設定については、いままで出回っていたAndroidタブレットに比べて半値程度、いちばん廉価なiPad 2と比べれば300ドルも安い点を積極的に評価する声が目立つ印象だが、一部には「がっかりすることはないものの、値段相応」とする声もみられる。

【参照情報】
Amazon 'Primes' Pump for Loyalty - WSJ
Kindle Fire review - The Verge
Amazon Kindle Fire review - Engadget
Is This Really the Tablet Everyone's Talking About? - WIRED
Amazon Kindle Fire: What the web is saying - GigaOM
The Death Of The Spec - TechCrunch
【図・グラフ】「WP7」「Kindle Fire」への関心高まる - アプリ開発者調査
199ドルの「Kindle Fire」に大ヒットの予想 - 早くも「品切れ」を心配する声も
アマゾン、Androidタブレット「Kindle Fire」をついに発表 - 199ドルで11月発売

アマゾンの「Kindle Fire」に関心を寄せるアプリ開発者が増えているという記事はこちら

この調査は2160人(社)のアプリ開発者を対象に実施されたもので、まずOSプラットフォーム別ではiOS(iPhone/iPad)に対する関心がもっとも高く、これにAndroid OS、HTML5ベースのウェブアプリが続いた。

【図・グラフ】「WP7」「Kindle Fire」への関心高まる - アプリ開発者調査

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