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近年、スマートフォンやタブレットに代表される新しい通信端末の普及にともない、無線ネットワークにおけるトラフィックが爆発的に増加している。今後10年で1000倍に増加するであろうという見方が一般的になってきた。そのようなトラフィック急増への対策として、いま注目を集めている技術がHetNet (Heterogeneous Network)である。

HetNetを一言でいうと、セル半径や方式の異なるシステムが同一エリアに混在することを可能にする技術であり、これらが協調して動作することで、ネットワーク全体のキャパシティを大幅に改善することが可能となる。

従来のエリア構築は、広域をカバーするマクロセルを中心に行われていたのに対し、HetNetにおいてはピコセルやフェムトセルといった狭いエリアをカバーする基地局を、トラフィック需要の高い地域・場所を中心にマクロセルと重ねて設置するようなエリア構築が行われる。さらに、世代の異なる通信方式や、無線LANといった異なる技術の利用も想定される。

マクロセルとエリアの狭いスモールセルを重ねて設置した際に問題になるのは、送信出力の異なるセル間に生じる干渉だ。また、ネットワーク全体のキャパシティを改善するには、ユーザーを積極的にスモールセル側へ接続させる必要があるが、通常のセル選択方式ではスモールセルへの接続はごく限られたエリアのみになってしまう。これらの問題を解決するには、マクロセルとスモールセルが協調動作することで電波の衝突を互いに避け、干渉を低減するとともにスモールセルへの接続を促していくことが求められる。

これらを実現するのが、LTE-Advancedの技術要素として3GPP Release 10仕様に規定されたeICIC (Enhanced Inter-cell Interference Coordination) や、CRE (Cell Range Expansion) といった技術であり、現在の標準化の中でもさらに高効率な技術への拡張を目指し検討が進められている。

一方、このような異なるサイズ、方式のセルが混在する複雑なネットワークを管理し、最適に運用を行っていくのは非常に大きな時間と労力が必要となる。この問題を解決する技術として期待されているのがSON (Self Organizing Network) である。SONによりネットワークの管理および最適化の多くの部分が自動化され、HetNetの運用をより現実的なものにすることが可能となる。

▼図.Heterogeneous Networkのイメージ
hetnet-1.jpg

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文・野地 真樹(ノキア シーメンス ネットワークス ソリューションビジネス事業本部ソリューション・マネージャー)

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