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ノキア:「アップルの規格が採用されたら、関連特許は提供しない」- 次世代SIM規格争いが過熱

2012.03.29

Updated by WirelessWire News編集部 on March 29, 2012, 09:26 am JST

次世代の小型SIMカード--「ナノSIM」("nano-SIM")の規格策定をめぐり、アップル(Apple)と、ノキア(Nokia)など複数の競合端末メーカーとの間で争いが生じていることは既報の通りだが、この件に関して欧州時間29日、ノキアが新たな声明を発表した。

同社はこのなかで、アップルのSIM規格について改めて「欧州電気通信標準化機構(European Telecommunications Standards Institute:ETSI)の必要条件を満たしていない」とした上で、アップルの規格が標準となった場合、ノキアでは自社で保有するSIM関連特許の提供を拒否するとしているという。

アップルは先ごろ、次世代のSIM規格に関し、「自社が推す新型SIMカードの規格が標準に採用された場合、アップルが持つこのナノSIMに必要不可欠な特許をロイヤリティフリーで他の企業にも提供する」という内容の手紙をETSIに送ったことが報じられていた。これに対し、ノキアは「アップルは自社推進のSIMに必要不可欠な特許など何も持っておらず、ロイヤリティフリーでの特許提供という言い分は、単に他のSIM規格の価値を貶めるためのものだ」との声明を出していた。

ノキアは、今回の声明のなかで、同社がSIM関連技術で50件以上の特許を保有していると主張。これらはアップルの推進規格にも深く関係する重要なものとした上で、ETSIに対し、「アップルの推す規格を採用した場合、ノキアはこれらの特許の使用を許諾するつもりはない」と伝えたとしている。このため、実際にアップルの規格が標準となり、ノキアのSIM関連特許が必要になった場合、他社がナノSIMを合法的に生産することは事実上不可能になる可能性がある。

またノキアは、同社のSIM関連特許が業界標準に準拠するために必要な「必須標準特許」(FRAND特許)ではないかという問いに対しては、「ETSIが事前に定めた必要条件を満たすものであれば、FRAND特許の原則を尊重してライセンスするとしている。

ETSIは現在それぞれの新たなSIM規格を査定中で、今週末の会合における投票で標準決定をする見込み。

【参照情報】
Nokia stepping up Sim battle with Apple - FT
Nokia: Pick Apple's SIM standard, no patents for you - GigaOM
Latest Nokia statement indicates potential for multi-year court battle over nano-SIM patents - Foss Patents
アップル、自社推進SIMに関わる必須特許をライセンス料なしで提供か - 次世代SIM規格争い
次世代SIM規格争い、「アップルはETSIの必要条件を満たさず」とノキア
次世代小型SIMをめぐり、アップルと競合端末メーカー各社が対立(FT報道)

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