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700MHz帯の割当が決定、MiddleバンドはNTTドコモが獲得

2012.06.27

Updated by Asako Itagaki on June 27, 2012, 23:28 pm JST

6月27日、総務省は、「3.9世代移動通信システムの普及のための特定基地局の開設計画の認定」を発表した。773MHzを超え803MHz以下の周波数(いわゆる700MHz帯)について、申請通り、NTTドコモ、KDDI、イー・アクセスの3社に割当てられることが確定した。

審査基準のうち、絶対審査基準(最低限満たすべき基準)については3社とも満たしていたが、割当希望周波数については、3社とも783MHz~793MHzのMiddleバンドを第1希望としたため、競願時審査基準が適用され順位付けが行われた。その結果、第3基準A(終了促進措置の円滑な実施等)でNTTドコモの計画が「協議会において対象免許人の移行問題の共有やその対応策について協議」「テストベッド等を構築し、周波数移行に関する技術支援を実施」の2点において他2社よりも優位であると判定され、Middleバンドの割当てはNTTドコモに決定した。

▼周波数割当ての概要(総務省報道発表資料別紙1[PDF]より)
freq700-20120627.png

先に900MHz帯の割り当てを受けたソフトバンクモバイルが申請を見送ったため、700MHz帯については3社に10MHzずつ割当てられることはほぼ決定していた。3分割した周波数帯の中でも、Middleバンドが端末調達と干渉対策で比較的優位であるとされており、3社ともMiddleバンドの割り当てを希望していた。

3社の申請概要によれば、700MHz帯では3社ともLTEサービスを予定。KDDIとNTTドコモは2015年1月、イー・アクセスは2015年12月のサービス開始を予定している。

【報道発表資料】
3.9世代移動通信システムの普及のための特定基地局の開設計画の認定

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。