米調査会社IDCがスマートフォン市場に関する新たな予測レポートを発表したが、そのなかで「2016年には、Windows PhoneがiOSを市場シェアで上回る」と同社が予想していることが一部のブログなどで注目を集めているようだ。

[ZDNet]

現在の市場シェアが全体でも5.2%、今後の主力として期待のかかるWindows Phoneだけをとれば2.2%に過ぎないマイクロソフトが、今後4年間に毎年50%近い割合で成長していけると考える理由は何か。この点について、IDCでは中国やインド、インドネシアなどを中心とした新興国市場で高いブランド力を持つノキア（Nokia）の存在を挙げている。

この見方に対し、GigaOMでは、「動きの激しいこの市場について、4〜5年というスパンで予測しようということにそもそも無理がある」とした上で、中国市場ではすでにハイエンドでiPhoneが人気を博し、またローエンドではノーブランドのAndroid端末の勢力が増している、最近ではアップルも低価格帯でのシェア増加に本腰を入れ始めた徴候が出始めているなどの要因を挙げて、Windows Phone躍進の「前提がおかしい」と指摘。同時に、Windows Phoneの成功の鍵は、Window 8や先ごろ発表されたXbox SmartGlassのような他のデバイスとの連携機能ーー「Metro」UIによる統合やXbox Liveの拡張、それにSkypeによる端末の違いを超えたコミュニケーション機能などになる、との自説を展開。

いっぽう、ZDNetのBetween the Linesでは、マイクロソフト/ノキア連合がAndroidのシェアを脅かすことはないにせよ、アップルに食い下がることなら可能かもしれない、と記している。

【参照情報】
・Android Expected to Reach Its Peak This Year as Mobile Phone Shipments Slow, According to IDC - IDC
・IDC pegs Windows Phone to pass iOS by 2016. (Really!) - GigaOM
・IDC: Android will 'peak'; Will iOS hold on to second place? - ZDNet
・Why IDC Predicts Windows Phone Will Surpass iOS by 2016 - WIRED