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アップル、新たな地図サービスにイェルプ(Yelp)統合を計画 - 地図上からチェックイン可能に

2012.06.26

Updated by WirelessWire News編集部 on June 26, 2012, 11:13 am JST

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アップル(Apple)が今年秋にも投入を予定する「iOS 6」で新たに自社の地図関連技術を採用することは既報の通りだが、この地図サービスでは、近隣の店舗やレストランについての情報を入手・共有する手段として、オンライン上のレビュー(クチコミ)サイト、イェルプ(サービス名「Yelp」)が大きな役割を果たすことが明らかとなった。

Yelpのサービスはこれまでも、音声認識・パーソナルアシスタント機能「Siri」を通じ、近隣の場所についての情報を探しているiPhoneユーザーに、店舗やレストランに関するレビュー情報を提供するのに使われてきた。

しかしiOS 6からは、iOS端末の地図アプリ上で同サービスが利用できるようになるという。これにより、iOS 6搭載端末のユーザーは、専用の「Yelp」アプリをダウンロードしなくても、Yelpのチェックイン機能を利用して友人に居場所を知らせたり、他のユーザーによるレストランのレビューを確認することができるようになる。そのため、アップルのローカル情報関連のエコシステムの中でも、Yelpの存在感がさらに高まることになるとみられている。

この話題を採り上げたThe Next Web(TNW)では、Yelpがローカル情報共有のプラットフォームとして、同じく店舗などのチェックイン機能を備えたフェイスブック(Facebook)やフォースクエア(Foursquare)を脅かす存在となる可能性もあると指摘している。

Yelpはまた、マイクロソフト(Microsoft)とも提携し、同社の検索エンジン「Bing」のローカル検索に対して店舗情報の提供を始めている。「Bing」ページ上での情報提供は、今月14日に一部の米国ユーザーを対象に始まっており、数週間かけて全米で適用される予定だという。

いっぽうSearch Engine Landの記事には、Yelpがアップル、マイクロソフトの2社をおさえることで、レストランや店舗のオーナーにとっては、地図サービス「Googleマップ」や店舗情報を集めた「Googleプレイス」を抱えるグーグル(Google)に並ぶ重要なプラットフォームになり得るとの指摘もみられる。

【参照情報】
Apple To Feature Yelp Check-Ins Within IPhone Maps App - Bloomberg
Apple to provide Yelp check-in functionality within iOS 6 Maps - TNW
Yelp Elevated By Apple Relationship, Second Only To Google In Local Importance Now - Search Engine Land
アップルのWWDC開幕 - 基調講演で「iOS 6」などが発表に
アップル、次期iOSで「Googleマップ」に代えて自社技術を採用か

アップルが次期iOSで、現行の「Googleマップ」に代えて自社開発の地図技術を採用するという記事はこちら

同社は、2009年にPlacebase、2010年にはPoly9、2011年には C3 Technologiesと、地図サービスを提供する3社を立て続けに買収し、自社開発の地図サービス提供に備えてきた。

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