Twitterが大好きなイギリスの政治家
セッションの半ばには、会場から「Twitterは政治をどのように変えているか?」という質問がありました。この様な質問がでたのには理由あがります。イギリスの政治家は、地方議員も国会議員もとにかくTwitterが大好きなのです。
2011年10月からは国会での審議中に国会議員がtweetできる様になりました。その理由が「審議中に紙だけ見てて何もしないのはもったいない」です。(ケチなイギリス人らしい理由と言えましょう)
イギリスでは政治家がソーシャルメディアから発信する実に91%の情報がTwitter発です。例えばパネルディスカッション参加者のMatt Freckleton氏が社長を務めるヨーク大学の学生が立ち上げたベンチャーである yatterboxが2010年から英米の政治家のソーシャルメディアへの投稿約6万件を調査した所、イギリスの政治家は2万6千回ツイートしていましいたが、アメリカの政治家は1万8千回に留まりました。
一方アメリカの政治家はイギリスに比べるとFacebookやFlickerなどでの投稿が多く、Facebookの投稿はイギリスの6倍になります。アメリカの方は動画や写真をうまく使用しているようです。
アメリカの方は有権者が動画や写真を好み、イギリスは文字を読むのが好き、という有権者が少なくないのかもしれません。
確かに、普段イギリス人を観察していますと、何でもやたらと文章で訴えることが多いのです。ですので、言葉の使い方には大変厳しく、仕事のちょっとしたレポートやプレゼンテーションでも動詞や単語の使い方にこだわります。(ですから、非ネイティブの英語に対する要求レベルも大変高いです)やはりシェークスピアを生み出した国ですね。
一方、アメリカだと英語を母語としない移民も多いので、何か訴えかける時は視覚に訴えることが多い気がします。政治家が有権者に何か発信する場合も、その辺が関係あるのかもしれません。
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登録はこちらNTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。